【ローヌ:17】ラヤスを想起させるロジェ サボンのヌフ プレステージュ。

こんにちは、HKOです。
本日はコート デュ ローヌ、北部、南部を1本ずつ。
北部は名手ポール ジャブレ エネのクローズエルミタージュ(ジョエルロブションラベル)、南部はロジェ サボンの熟成シャトーヌフ プレステージュです。


【データ】
ポールジャブレは1834年にエルミタージュに設立されました。
北部南部ローヌ一帯に自社畑を保有しています。醸造担当はボルドー大学のドゥニ デュブルデュー、カロリーヌプレイ。手摘みで収穫されたぶどうは、すぐにワイナリーへと輸送。手作業で選別後、除梗、圧搾。発酵前にマセラシオンを実施、アルコール発酵の後、MLF。
複数の発酵槽で発酵された後、ブレンドされ、225リットルの樽に移した後、12~24ヶ月熟成。
フラッグシップのシャペルはエルミタージュ最高の畑べサールに加えてグレフェ、メール、ロクールのアッセンブラージュ。
平均樹齢40年、平均収量10-18hl/ha。
除草材畑を使用せずキャノピーマネージメントを行いながら、全て手作業での栽培が行われています。
収穫した葡萄は丁寧に選果され、低温浸漬の後、セメントタンクでアルコール発酵。オークの旧樽で12-25ヶ月熟成を経て瓶詰めされます。

ロジェ サボンは1952年にシャトーヌフ デュ パプに拠点を置く生産者で、同アペラシオンに15hsの敷地を保有。また息子ジャン ジャック、ドゥニ、ジルベールと共に、リラック、ACコート デュ ローヌを13ha、1995年にシャペル ドゥ マイヤックの畑を購入。
栽培はリュット・レゾネで除草剤は使用しない。
収穫時厳しい選別を行い、醸造は25-30日。熟成は40hlのフードルと600Lの小樽で、熟成期間は16-18ヶ月です。生産量は極めて少ない。


【テイスティングコメント】
生産者: ポール ジャヴレ エネ
銘柄: クローズ エルミタージュ 2011
品種: シラー100%

外観は透き通った紫を帯びたガーネット、粘性は高い。流行りの新世界的なシラーではなく、もっとトラディショナルなスタイルのスパイシーなシラー。
黒胡椒やスミレ、ラベンダーなどの華やかな要素に、やや果皮の厚い黒系果実、例えるならばブルーベリーやダークチェリーの様な果実味がある。クローヴや乾いた木材、漢方の様な風味、わずかに土っぽさを思わせる。
ほのかにミルクや黒砂糖の様なニュアンスが感じられるが、決して濃く甘いタイプではなく、よりエレガント系のシラー。
タンニンも充実しているが、どちらかといえば酸のワイン。口に含んだ時の酸と甘みのバランスが良い。エルミタージュを踏襲したワイン。


生産者: ロジェ サボン
銘柄: シャトーヌフ デュ パプ プレステージュ 1998
品種:グルナッシュ60%、シラー15%、ムールヴェドル10%、その他15%

約18000円、WA94pt
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
はっきりした熟成香が表出。紫スモモやジャミーなブラックベリーなどの旨味を強く感じられる果実味がある。黒オリーブ、毛皮やなめし革、目立った獣香が感じられる。時間経過と共にミルクの様な滑らかな風味。ローヌ古酒らしいジンジャーや黄金飴。どこかラヤスを思わせる井草、プーアル茶の要素がある。濡れた土や炭焼きなど。
ラヤスに近しい余韻だが、濃厚さは断然上。
酸味は柔らかだが、タンニンは未だパワフル。まだ濃厚でインキーで紫スモモの旨味を感じさせる余韻が感じられる。


【所感】
ポール ジャブレのクローズエルミタージュです。
ポールジャブレといえばエルミタージュ シャペルか有名ですが、クローズエルミタージュも十分良いですね。
非常にトラディショナルな作りのシラーで、流行りの超濃密、超凝縮タイプのシラーではなく、品種固有の黒胡椒や漢方などのスパイシーな要素をしっかりと表現している。ミルクや黒砂糖などの甘みがあるが、強い果皮の要素と共にタンニンより酸が立っており、極めてエレガントなシラーだと思いました。
エルミタージュ ラ シャペルよりは軽量ですが、基本方針は踏襲しています。古典的なローヌが好きな人はミートする味わいだと思います。

次にロジェ サボン。黒系果実のジャムや獣香が強く感じられるが、徐々にラヤスに似た風味が表出してくる。ジンジャーや黄金飴、プーアル茶、そして井草の様な乾いたハーブの香りが主体的となる。そして熟成起因の濡れた土や炭焼きなど。
比較的中庸~強めのシャトーヌフなのですが、時折見せる強烈にエレガントな側面が非常に魅力的ですね。
若いので果実味も残っているし、とても今飲んでいい感じの古酒だと思います。果実味を多分に含むグルナッシュとエレガントなグルナッシュ、両方とも体感できるので。
値段もそんな高くないので見つけたら買いだと思います。

ポールジャブレエネは良かったですが、やはり特徴としては比較的中庸な生産者なので、堅実でありつつもロジェ サボンのインパクトには勝てなかったな...というのは正直な所。まあ、値段なりではあるとは思います。



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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