【カリフォルニア:27】第一回、シルバーオーク、ポールホブスのカベルネ100%

こんにちは、HKOです。
本日から向こう3回はカリフォルニアワインをレポートします。計5本。
本日はシルバーオークのアレキサンダーヴァレー、そしてポール ホブスのシングルヴィンヤード、ベグストファー DRクレイン ヴィンヤードです。
共にカベルネソーヴィニヨン100%のワインとなります。


【データ】
シルバーオークは1972年にレイ ダンカン氏とジャスティン メイヤー氏によってナパヴァレーに設立されたワイナリー。カベルネソーヴィニヨンに特化しアレキサンダーヴァレーとナパヴァレーの2種類のみリリース。アメリカンオークにこだわり、独自に開発したブリージング技術でカベルネソーヴィニヨンながら、そのイメージを覆す滑らかさが味わいを作り出します。
最高級アメリカンオークの新樽で24~30ヶ月の樽熟に続き、15~18ヶ月の長い瓶熟を経てリリースされるアメリカンクラシックワイン。

ポール ホブス ワイナリーはロバート モンダヴィ ワイナリーやシミワイナリー、オーパスワンでワインメーカーとして活躍したポールホブスが1991年に設立したワイナリー。ナパ ヴァレーとソノマ マウンテン、ロシアン リヴァー ヴァレーのシングルヴィンヤードを得意としています。
今回はナパヴァレー セントヘレナのアンディ ベクストファーが所有するベクストファードクタークレイン ヴィンヤードのもの。植樹は1998年。収量は1エーカーあたり3.7t。
手摘みで収穫されたぶどうは閉口式ステンレスタンクで天然酵母で発酵。5日間の低温マセレーション、合計28日間のマセレーション。フレンチオーク新樽100%でマロラクティック発酵を行いながら20カ月の熟成を行う。無濾過無清澄で瓶詰め。


【テイスティングコメント】
生産者: シルバーオーク
銘柄: アレキサンダーヴァレー カベルネソーヴィニヨン 2006
品種: カベルネソーヴィニヨン100%

9000円、WA87-89pt(2004)
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
カベルネソーヴィニヨンは円熟して、ボルドーの様な品の良さを醸し出している。まだまだ若々しい果実味とMLFの要素がある。
熟れたブラックベリーやカシスと共にバターやミルクコーヒーの様な風味、甘いシロップ、熟成ならではの生肉や果皮に含まれる旨味も出始めている。
炭焼きやタバコの要素、リコリス、アーモンド。わずかな茎の様なスパイシーな風味が感じられる。
タンニンより酸と旨味が際立っている。球体的ではなく、スムーズに余韻を残していく、これまたボルドー的な余韻の残り方。リコリスやスミレ、酸味の強いベリー類の余韻が残っていく。


生産者: ポール ホブス
銘柄: ベクストファー ドクター クレイン ヴィンヤード カベルネソーヴィニヨン 2010
銘柄: カベルネソーヴィニヨン100%

約26000円、WA96pt
外観は黒に近いガーネットで粘性は高い。
ザ ニューワールドといったような高濃度に凝縮し、果皮の香りが強く、アルコーリックで鋭角的などのカベルネソーヴィニヨン。
エナメルリムーバーやスミレの華やかな風味と、ダークチェリーリキュール、ブルーベリーの様な分厚い果実味、徐々にMLF起因のバターやミルクの様な芳香が現れる。ローズマリーや、鉄分やなめし革の要素、生の樹皮、ローリエなどのハーブ類、わずかに炭焼きや黒土系の樽香を帯びている。極めて華やかで鋭い味わいを保有するワイン。
タンニンより酸の方が際立つが明らかに球体のワインでパワフルな粘性がある。ブラックベリーやダークチェリーの様な酸と旨味を帯びた華やかな余韻が感じられる。素晴らしい。酸と旨味のワイン。


【所感】
これが同じ品種ですが共通点を見つけるのが大変なくらい全然印象が違います。
ポールホブスは粘性が高く、硬質で濃密で華やか。シルバーオークはボルドー的な品の良さ、つまり樽と果実味、適度なMLFを帯びたまろやかでシルキーなタッチを持つワインだと感じました。
ポールホブスは非常に華やかでスミレやエナメルリムーバーの様な香りとやや酸の強い黒系ベリー類のリキュールの様な風味、なめし革や鉄の様な要素が前面に出ています。
樽やMLFの要素は(新樽100%ながら)さほど前面に出ていない様な印象。わずかに炭焼きのニュアンスなどはありますが、基本華やかで凝縮したベリー類の要素がメインです。
硬質な味わいで凝縮度は非常に高くアルコーリックなカベルネソーヴィニヨンだと思います。ボルドーには絶対に無いタイプのワインですね。新世界ならではのスタイルだと思います。
それと比べるとシルバーオークは、アメリカンオーク100%ながらカベルネソーヴィニヨンの特徴が前に出ているからか、ボルドー的な印象を強く感じます。
熟れたブラックベリーの果実味とともにMLFと樽の要素が混じり合いバターやミルクコーヒーの要素が前に出ています。そしてタバコやリコリスの要素を帯びています。
こちらは球体感は無く、密度としてはやや低めだと思います。

ポールホブスの粘性の高さや華やかさについては、シルバーオークと比べると1%近く高いアルコール度数に起因すると思います。ほぼ球体のタッチ。シルバーオークはアルコール度数がポールホブス程高くなく、さらに熟成によってタンニンが落ちている為、密度や粘性的に低く感じるのには妥当性がある様な気がします。

ただアルコール度数もそうですが、やはり製法かもしれませんね、シルバーオークは樽に相当にこだわりがあるようですので、そういった造りをしている様な気がしますし、ポールホブスはシングルヴィンヤードをメインにする位テロワールの再現を重要視していますから、あまり余計な要素を押し出さない様にしているのかもしれません。

ともあれ、両方とも美味しかったです。
以上、次回に続きます。



関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR