【カリフォルニア:28】第二回、ピーターマイケル、オーパスワンのボルドーブレンド

こんにちは、HKOです。
本日の連続二回目、カリフォルニアワインレポートはピーター マイケルのレ パヴォ、そしてオーパスワンです。


【データ】
ピーターマイケルワイナリーは「サー」ピーターマイケルによって1982年に設立されたワイナリー。カベルネソーヴィニヨン、シャルドネ、ピノノワールと大きく方向性が異なる品種を作りながら、その全てで高い評価を受けている稀有な生産者です。ナパにおいて最も冷涼なカリストガ地区に拠点を構えており、混在する2つの気候による温度差によって品種の個性を引き出しています。現在の醸造責任者はニコラ モーレ。マルチなヴァラエタルで最高の評価を受けています。
まずは赤から。
パヴォはピーターマイケルのボルドーブレンドにおける最上の赤。ナイツヴァレー ヒルサイドヴィンヤード(98年植樹)で生産されたカベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、プティヴェルト、メルローを使用しており、フレンチオークの新樽を100%使用し17ヶ月熟成する。無濾過、無清澄。


オーパスワンは言わずと知れた1979年からスタートしたバロン フィリップ ド ロスチャイルドとロバート モンダヴィのジョイントベンチャー。カリフォルニアを代表するプレミアムワインです。
ナパヴァレーのオークヴィル地区に拠点を置き、伝統的なボルドー品種を栽培しています。
作付面積は68ha(使用するのは約70%程度)。
密植度は一般的な畑に比べて5~6 倍。
収穫はナイト ハーヴェストを実施。手摘みで収穫されたブドウは機械によって100%除梗。2010年から導入したオプテイカルマシンで完全に選別。以降はグラビティフローによってワイナリーを移動します。アルコール発酵とマセレーションは温度調節つきステンレス製タンクで実施。平均20日前後のスキンコンタクトをゆっくりと行った後、フリーランとプレスワインに分け、それぞれ樽熟成に100%フレンチオーク新樽で約18カ月の熟成を経て、ブレンドで瓶詰め、さらに18カ月程度の熟成を経てリリースされます。


【テイスティングコメント】
生産者: ピーター マイケル
銘柄: レ パヴォ プロプライエタリーブレンド 2009
品種: カベルネソーヴィニヨン73%、カベルネフラン14%、メルロー10%、プティヴェルド3%

約30000円、WA96pt
外観は濃いめのガーネットで粘性は高い。
甘みよりもブルーベリーやプラムの瑞々しいジャムの様な果実味が感じられる。酸味とわずかに鉄分を感じさせる要素を伴う濃密な香り。エレガントだ。
スミレやスイセン、クローヴ、ナツメグの風味、少しずつバニラや甘いシロップの様な風味が現れてくる。
わずかな焦げ香があるが、馴染んでいるため、さほど感じない。燻製肉やジャーキーなどの風味も感じられる。少しスパイシーな感じがする。
やや苦味を感じるが、強烈なグリップ感のあるタンニンと引き立った酸を感じる。少しスパイスの青い風味 とブルーベリーやプラムの酸を感じる。奥行きのあるカベルネソーヴィニヨン。熟度はそこまで高くない。


生産者: オーパス ワン ワイナリー
銘柄: オーパス ワン 2011
品種: カベルネソーヴィニヨン71%、メルロー11%、プティヴェルド9%、カベルネフラン8%、マルベック1%

約45000円、WA96pt(2010)
外観は赤みの強いガーネットで粘性は高い。
果実味は新世界的だが、全体的にはやはり良年のボルドーに近いアロマを感じる。恐らく樽の要素と僅かな青っぽさを感じるからだろうか。
熟したブラックベリーやカシスと共に西洋杉やバニラ、蜜のかかったワッフルの要素と共に、わずかなピーマンの様な青っぽさが主体的に感じられる。
ただピーマン的な要素はすぐに影を潜め、バニラやカラメルソース、熟したベリーの濃密さが前面に現れてくる。ちょっとしたタバコの様なスモーキーさ、ベーコン、リコリスなどの要素も感じられる。
タンニンは強固で、酸味も際立っている。カベルネの青さ、パンのようなイースト的な要素とミルクティー、カシスの風味が口の中に広がる。こちらも球体的ではなく、華やかで広がりのある長い余韻を楽しめる。


【所感】
はい、オーパスワンです。
このブログをご覧になっている方は、恐らく大部分飲んでいるであろう大変メジャーな銘柄です。ピーター マイケルはオーパスワン程ではないですが飲まれている方も多いと思います。今回はメジャーなボルドーブレンド2本です。

今回の相違点として大きなところで言うと下記の通り。その他は新樽比率や樽熟成期間はほぼ近いですね。
1: ヴィンテージ(2009と2011)
2: セパージュ
メイン品種のカベルネソーヴィニヨンの比率はほぼ同じですが、オーパスワンはメルロー、パヴォはカベルネフランが副品種になっています。

さてどうか。
パヴォは極めてジャミーで酸味や華やかさを感じる果実味がメイン。強い旨味を包含するブルーベリーやプラムのジャムの風味、徐々にシロップやバニラの要素もしっかりと出てくるが、基本的にMLFや樽より、やはりジャムの要素の方が強いです。
対してオーパスワンはアメリカンクラシックとボルドーの合いの子の様な要素があります。樽の使い方やわずかな青っぽさはボルドーっぽいし、MLFをしっかりと感じるところはニューワールドっぽいです。
非常に果実味が豊かで熟した黒系果実とバニラやカラメルソースなどのクリーミーでクリスピーな要素が際立ちます。わずかなタバコの要素を感じますが、やはり醸造はムートンのDNAを強く感じるものとなっていると思います。

全然違いますね。
今回はわずかな品種の違いもあると思いますが(メルロー比率が大きいオーパスワンの方が丸みがあると思います)熟成によるものが大きいと感じました。
パヴォは奥に樽の要素があるもののわずかに表出する程度で、旨味の表出の方が際立っています。MLF要素も多分円熟によって穏やかになっただけだと思います。

両方とも良さはありますが、パヴォの旨味の出方は感服。こういうカベルネもあるのだと感心しました。オーパスワンのブレなさも凄まじいと思います。
どちらも劣らぬグランヴァンです。

以上次回に続く。


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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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