【NZ オーストラリア:14】ヘンチキ5種テイスティング(白編)

こんにちは、HKOです。
今回はヘンチキ(ヘンシュケ)の5種テイスティングを2回に渡ってお送りします。
白2種、赤3種。うち1本はあのヒル オブ グレイスです。まず今日は白から行きます。


【データ】
ドイツより移民したヨハン クリスチャン ヘンチキが1868年に設立した老舗家族経営ワイナリーで、シラーズの最高峰グランジと双璧を成す、樹齢130年のシラーズを使用した「ヒル オブ グレイス」がフラッグシップとなります。発酵層は全て古典的なコンクリートタンクを使用し、熟成樽は新樽90%、古樽10%(フレンチオーク67%、アメリカンオーク33%。)
「神の恵みの丘」という教会の側のヴィンヤードから収穫できる“ヒル オブ グレイス”は、樹齢130年にも及ぶシラーズ100%で造られている。
その他、レンズウッド ピノノワールは澱と共にフランス産小樽(23%新・77%古)で9か月熟成。アデレードヒル産の葡萄を使用。
レンズウッド シャルドネは全房プレス後、自然酵母で発酵後、澱と共にフランス産小樽(45%新・55%古)で10か月熟成。アデレードヒル産の葡萄を使用。
エデンヴァレー リースリングはタンク発酵後、果実味を残すために熟成せずすぐに瓶詰。エデンヴァレー産の葡萄を使用。
キーントン エステート ユーフォニアムはフランス産、アメリカ産ホグスヘッド15%新樽・85%古樽で18か月熟成。セパージュはシラーズ62%、カベルネ・ソーヴィニヨン23%、メルロー8%、カベルネ・フラン7% 。バロッサヴァレー産の葡萄を使用。


【テイスティングコメント】
生産者: ヘンチキ
銘柄: ジュリアン エデンヴァレー リースリング 2013
品種: リースリング100%

6000円、WA92pt(2010)
外観は透明に近いイエロー、粘性は中庸。
極めてクリアなリースリングでペトロール香も控えめ。どちらかといえばフレッシュな果実味が先行している。品種固有のペトロール香、ライムやシトラスなどの柑橘のニュアンス、花の蜜の様なほのかな甘やかさ、白胡椒、白い花のようなアロマが感じられます。
非常にクリアで、MLFや樽の影響はほぼ受けていない、ありのままの果実味を感じられる。
酸味は豊かで、柑橘系の旨味もかなり表出している。
フレッシュなグレープフルーツの様な余韻。搾りたての柑橘系ジュースの様だ。


生産者: ヘンチキ
銘柄: レンズウッド クロフト シャルドネ 2012
品種: シャルドネ100%

8500円、WA90pt(2009)
外観は透明に近いイエローで粘性は中庸。
カリフォルニアを想起させる極めて新世界的なシャルドネ。オーク樽やMLFの要素がはっきりとあり、バニラやバタークリーム、ヘーゼルナッツのアロマ、そして洋梨や黄桃のコンポートの様な果実味、フレッシュハーブの様なアロマがある。白檀の要素など。厚みがあり、ねっとりとしていて、クリスピーで甘やか。
熟度はかなり高いと思う。
酸味も充実、ほのかなオークの様な香りとわずかな苦味が感じられる。ヘーゼルナッツやバタークリームの様な余韻と、洋梨のほのかな酸味を余韻として残していく。


【所感】
今回の白は共に冷涼な気候のエリアから産出されています。冷涼で風が強いエデンヴァレー、標高が高く霧が発生する冷涼なアデレードヒル。リースリングもシャルドネも理にかなったエリアで栽培されている事がわかります。
なるほど、確かに過熟せず、品種の個性は良く残っていると思います。ただあくまで新世界ベースであり、両方ともアルザスやブルゴーニュのそれと比べると熟度はやはり高いように感じますね。いい意味で凄くキャッチー。よってクリアに仕上がっていても過剰なドライさは出ないと。
まずリースリングなのですが、これが極めてクリアなリースリングで樽やMLFの要素は一切ありません。瑞々しく溌剌とした果実味と綺麗な酸が主体的で、いわゆるペトロール香はかなり控えめです。フレッシュな柑橘系のニュアンスとほのかに甘い蜜の香りを漂わせる、シンプルな構成ながら、非常に良くできたリースリングだと思います。モーゼルやアルザス的なリースリングとは全く違いますが、ペトロール香が乗ったアロマティック品種のワインをイメージさせます。
次にシャルドネですが、これは新世界における王道的なシャルドネだと思います。クリアなリースリングに対して極めてオークの要素とMLFが強めに掛かっており、それでいて良く熟した果実味もしっかりとあります。ブルゴーニュやエデンヴァレーよりは少し暖かいのかしら。新世界的な作りも多分に影響しているとは思うのですが。
最も強く感じられる要素はヘーゼルナッツ、そしてバタークリーム、洋梨や黄桃の様な核種系果実のコンポート。酸はあるのですが、ミネラル感は控えめです。故あってやや豊満過ぎて、引き締まった部分があまり無いのが気になりますが、まあ好みですね。ハマる人には確実にハマるシャルドネのスタイルだと思います。僕もドライすぎるものよりはこちらの方が好きです。ナパヴァレーのシャルドネを見ているみたいですね。価格を考えると良く出来ていると思います。

以上2本です。
クリアなリースリングもコッテリとしたシャルドネも、個人的にはどちらも良かったと思います。
嫌なニュアンス(例えば苦味、ボディと香りの不一致など)が殆どないので、大体の人は納得するのではないだろうか...突出している、という事は無いのですが、価格対比で良く出来ていると思います。



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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