ÉdiTion Koji Shimomura(エディション コウジシモムラ: 六本木)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。

こんにちは、HKOです。
本日はエディション コウジ シモムラです。
結構期待をしていたレストランで、たまたま当日予約を取れたので行ってきました。
シェフは下村浩司氏。フランスのコートドール、トロワグロ、ギイ サヴォワで修行し、乃木坂のレストラン フウでシェフを務めた後、2007年にエディション コウジシモムラを開店しました。
ミシュランガイド2015東京版では*2を獲得しています。


溜池山王から徒歩9分程度の六本木一丁目の中州にあるオフィスビルに入っています。


オフィスビルの入り口からほど近いですが、目印も少なくあまり目立ちません。隠れ家的でこういうルックス嫌いじゃありません。


ウェルカムプレート。
早速ドリンクを注文します。この週は結構立て込んでいて、あまりお金も使えなかったので、白ワインだけにしました。シャンパーニュもメジャーな銘柄のものだけだったので(チョイスは素晴らしいと思います)

今回はロワール セントルニヴェルネのプイィフュメです。


生産者: ジャン クロード シャトラン
銘柄: プイィ フュメ レ ヴィーニュ サンローラン ラベイエ 2012

この時期嬉しい爽やかなソーヴィニヨンブラン。
ほのかに燻したような香りが感じられるのがプイィ フュメならではだと思う。マスカテルなフレーバーは控えめ。
しっかりとした小石の様なミネラル感が感じられ、熟度の高い花梨や赤リンゴの果実味と共にほのかな薫香、レモンの様な爽やかな柑橘のアロマがある。フレッシュハーブと共にバターやシロップの様なアロマ。樽の香りはほとんどない。
柑橘のシャーベットの様な爽やかな酸味とほのかに感じられる苦味、全体的にフレッシュで快活な印象を受ける。


フィンガーフード「キャッサバのチップス」

チーズの風味と塩気、トマトのフレーヴァーがしっかりと感じられるサクサクとしたスナック。キャッサバはよく分からなかった。


アントレ:「軽くボイルした牡蠣 牡蠣と牛乳のムース 海藻と柑橘のゼリー」(★★★★)


調和の妙。
軽くボイルした牡蠣...と言っても受ける印象はほぼ生牡蠣同等。そんなフレッシュな印象を受ける牡蠣に対して、海藻と柑橘(レモン・ライム)の風味が調和したゼリーと、牡蠣と牛乳を炊いてミキサーした滑らかなムースが奇跡的に調和していく。
もともと牡蠣にある「ミルク」「磯の風味」を骨子にして、ミルクは牛乳と引き合い、牛乳独特のコクを、そして、磯の風味は海藻と引き合い、海苔の様な風味が調和させていく。そこに海藻と共にゼリーにされている柑橘の風味が、生牡蠣にレモンを振るが如き相乗効果を生み出している。
主だってはクリーミーさと複雑さが底上げされた牡蠣を複数の柑橘でシャープにしている感じ。ただ柑橘の酸味もミルキーさで軟化させてくれる。そんな絶妙なバランス感がある。
牡蠣はプリプリコリコリとした食感があり、かつ滋味深い。テクニカルでいきなり凄い一皿。


ポワソン: 「的鯛のフリット ブロッコリーのピューレ パルメザンチーズ レモンジャム」(★★★★★)


うおおお!プチプチパリパリサクサクとした食感がやばい!!なにこれ最高かよ!
細かい糸状の生地で揚げてあるからプチプチパリパリと口の中が非常に楽しい。
歯ごたえも素晴らしいが、中に封じ込められた的鯛の旨味やエキス感、そしてパルメザンの強いチーズのコクと香り、レモンジャムのほのかな酸味と甘みの連携がとても良い。ブロッコリーのピューレもとても滑らかでグリニッシュすぎないのがいい。レモンジャムと共にフリットの脂を和らげる効果。鯛のフリットに着けて食べると、深みが出る。
フリットの中の鯛の風味は一瞬で、魚介のエキス分が口の中にメチャクチャ広がってくる。塩気はパルメザンが基本で、そのわずかな塩気が鯛のエキスや旨味を完全に引き立てる。比類なき一皿だと思う。 食感、そして閉じ込められたエキスや旨味、ソースとの相乗、どれをとっても過不足を感じない。


ヴィヤンド: 「マグレ鴨のロースト 清流菜 姫人参 茄子」(★★★★)


非常に味わい深いローストだが、低温調理とアロゼの併用で、ソースはジュ ド カナールしか使っていないという。こんなに焼き鳥のタレの様な濃密な風味だが、鴨から出ている風味という事か。すごいな。
香りからして既に香ばしく、口に含むと表面がパリパリカリカリと香ばしい音を立てていく。
表面の皮の部分に細かく切れ目を入れており、その切れ目がカラッと揚がりパリパリとした食感を生み出しているのではないかと。
火入れは極めて適切で、低温調理によって封じ込められた血の様な強い野性的な風味を感じることが出来る。食感もまさに赤身の肉といった感じで、淡白さの欠片もない強い風味のある。
皮の弾ける食感と低温調理によるしっとりとした鴨の食感と良く合っている。胡椒の爽やかな風味も混じり、極めて素晴らしい一皿に。
ちなみにランチの皿はフォアグラを抜いたマグレ鴨を利用しているが、ディナーはシャラン鴨との事。
これでも十分に美味しいのですが...
少しハーブを感じる青菜、ナスも香ばしく焼かれている。姫人参は極めて甘い。


デセール: 「ガナッシュ、パウダー状のカカオシャーベット、ナッツ入りのバケット、オリーブオイル、オリーブのコンポート」(★★★★)


パティシエ的というかキュイジニエ的な観点のデセールだな、と思った。
これまでの前菜、魚、肉料理まで一貫しているのが、素材の引き立たせ方や食材同士の相乗効果。
デセールもそんな一皿で、徐々に味わいが変わっていく楽しさがある。
構成としてはガナッシュ、パウダー状のカカオシャーベット、ナッツ入りのバケット、オリーブの砂糖漬け、そしてオリーブオイル。
まずパウダー状になっているカカオのシャーベットが非常に楽しい。全く冷たさそうでないのに、食べると本当にビターなカカオの風味を帯びたシャーベット。
このビターさや冷たさをオリーブのコンポートが和らげてくれてガナッシュに繋がっていく。ガナッシュの香ばしい風味はナッツ入りのバケットと良く相乗し、甘いガナッシュには岩塩が味を引き締める。塩スイーツ的な感じ。カカオやチョコレートの個性的な味わいをオリーブオイルのグリニッシュな風味で和らげていく。
私の食べ進め方ではそんな感じだったが、どう進めても恐らくは様々な相乗効果を生み出しているであろう事が容易に想像できる。
最初甘みを感じたカカオウォーターもより深みを高める為の液体になっている。
なんだろうこれ、ひょっとして凄いガナッシュじゃないか。


◾︎ミニャルディーズ「エスプレッソのプディング」(★★)

コーヒーに合わせて、強いコーヒー感のあるプリン。
ひょっとしたらハーブティーを注文したらミニャルディーズも変わっていたりして。非常に滑らかで、これだけ続けて食べてもいいくらいには美味い。奥にはバニラシード。非常に手が込んでいる。


狂気の如き6皿構成。
ランチなので皿数は然程多くはないものの、何というか捨て曲の無いミニアルバムに近い印象を受けます。
どの皿も完成されていて隙がない。
いわゆるアート的な部分や驚きの部分で言うと新進気鋭の若手には譲る部分はあるかもしれませんが、一皿の完成度が本当に恐ろしいほど高い。相乗がもたらす食材以上の味わいが再現されて驚嘆してしまう。
全てが普遍的に素晴らしいと思えますし、古臭くも全くない。職人芸というより、レシピ作りの妙。
芸術というより精密機器の設計図の様な緻密な味わいの連携に舌を巻いてしまいました。
これはまた是非行きたいですね!


住所: 東京都港区六本木3丁目1−1六本木ティーキューブ1F
店名: ÉdiTion Koji Shimomura(エディション コウジシモムラ)
電話番号: 03 5549 4562
営業時間:
12:00~15:00(L.O.13:30) 18:00~23:00(L.O.21:30)
ランチ営業、日曜営業
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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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