【シャンパーニュ:53】Jacquesson 2015 New Release Tasting #1(Non Vintage)


こんにちは、HKOです。
今回は希少なリューディ4種類を含むジャクソン6種類のレポートです。しかもデコルジュマンタルディフとリューディは世界同時発売の当日でした。
素人としてはほぼ最速のタイミングで頂けたのかな、と思います。

今回は6種類の中の2種類。
スタンダードなキュヴェ738と734 デコルジュマンタルディフです。


【データ】
ジャクソンはデイジーに200年以上前に設立された老舗シャンパンメゾン。ジョセフ・クリュッグは、創業前、ジャクソンのセラーで修行をした後、自身のメゾンを設立したという歴史もあります。
全量の80%はアイ、アヴィズ、オワリー、オーヴィレイ、デイジーに所有する自社畑から、20%は醸造所近くの栽培家から葡萄の状態で調達しています。
鋤起こしや除草、摘葉は手作業で行い、収量を制限、リュット レゾネを実践しています。
現在では珍しい旧式の垂直プレス機を使用し、梗や種から不快なタンニンを抽出しない様により丁寧に圧搾される。自社シャンパーニュの為に使用するマストは一番搾りのみで、プルミエタイユは他のネゴシアンに売ってしまう。オーク樽(500Lのドミミュイ)で醸造。リザーブワインもドミミュイで保管。その後重力を利用したデブルバージュを実施。3~4ヶ月の発酵の後シュールリー長期間寝かせる。濾過はしない。
その後瓶内二次発酵を実施する。
ポートフォリオはNo700番台とリューディ。
700番台は生産年の個性を生かしたNV、リューディは土地の個性を生かしたヴィンテージシャンパーニュ。
ただ基本的に700番台の品質を落としてヴィンテージは作らず、700番台の品質を担保した上作られるもので、醸造的な手の掛け方はほぼ変わりません。
キュヴェ738は2010年をベースに、リザーブワインは33%使用、概ね3年半~4年半の瓶熟成。
キュヴェ734 デコルジュマン タルディフは2006年をベースにリザーブワインは27%使用、7年の瓶内熟成。
デイジー コルヌ バートレイは南西向き急斜面上部のチョーク岩と硅質岩の小石が混じる粘土質土壌の畑、樹齢55年、生産本数5000本。
アヴィーズ シャンカンは真南向き斜面下にあるチョーク岩と粘土石灰質+石灰岩の砂利の混じる土壌の畑、樹齢53年、生産本数9500本。
アイ ヴォーゼル テルムは真南向き急斜面中腹部のチョーク岩と石灰質の沖積土壌の畑、樹齢35年、生産本数2300本。
アイ テール ルージュは東向き緩斜面にあるチョーク岩と褐色石灰質土壌の畑。樽発酵後、10カ月間シュール・リーにて樽熟成。50%セニエ式。ドザージュ3.5g/L。樹齢22年、生産本数8700本



【テイスティングコメント】
生産者: ジャクソン
銘柄: キュヴェ No 738 エクストラブリュット NV
品種: シャルドネ61%、ピノノワール18%、ピノムニエ21%

約8500円
淡いイエローで粘性は中庸。
砕いた石の様なミネラル感、フレッシュな果実味と共にほのかなバターの風味が香る。
花の蜜の様なほのかな甘みを感じさせる香り、青リンゴやシトラスの様な緻密な果実味、ブリオッシュなどのふくよかな香り、徐々にフルーツの旨味が上がってくる。フレッシュハーブ、ナッツ、白い花の様な香りが感じられる。基本的にはフレッシュな味わいがメイン。
酸は緻密。引っかかる様な強い酸は無く、しなやか。
意外と旨味がしっかりと出ていて、ミネラル感のあるタッチとリンゴやシトラス、柑橘系の含み香が感じられる。


生産者: ジャクソン
銘柄: キュヴェ No 734 デコルジュマン タルディフ エクストラブリュット NV
品種: シャルドネ54%、ピノノワール20%、ピノムニエ26%

約20000円
738と比べると少し濃いイエロー、粘性は中庸。
チョーキーなミネラル感。酸は若々しいが確かな熟成を帯びている。果実味が落ち着き、バターの様な風味と、旨味がより表出してきている。クリームや白カビ系チーズ、そしてハチミツ、熟した赤リンゴ、花梨などの旨味がしっかりとある果実味が感じられる。ナッツなど。不思議な事に白カビ系の香りがどこか熟成貴腐ワイン的。ドライハーブなどの要素がある。
果実味はフレッシュだが、明らかな熟成香はあり、そのバランスの良さが面白い。
目は粗めではあるものの、酸は緻密で柔らかい。白桃やリンゴ、白カビ系の様な余韻が残る。旨味がこちらもしっかりと出ている。


【所感】
やっぱりデコルジュマン タルディフの方はかなり熟成感感じますね。
考え方のベースとなる738に関しては際立ったミネラル、MLF、そしてフレッシュな果実味がバランス良く融合する調和の取れた良いシャンパーニュだと思います。ほのかに樽の香りもありますが、あくまで複雑さの一助として全体の要素に絡み合っています。
基本的にはフレッシュ、その中に滑らかさを包含する形のシャンパーニュとなっています。
対してデコルジュマンタルディフは熟成感が幾分か出ています。酸と果実味はまだフレッシュですが、程よい熟成香が前面に出ています。
シェリーや出汁の様なタイプではなく、あくまでフレッシュな要素が経年によって馴染んだ形の香りとなります。
例えば白カビ系チーズやバター、ハチミツの要素、そして、果実味は幾分か旨味に転化して熟した赤リンゴや花梨の様な印象を受けます。泡や酸は生き生きとしているし、ボディはよく馴染んでいて、複雑さを持ったシャンパーニュとなっていると思います。
古いリザーブワインを使っているだけでは出ない泡と酸の出方をしていますね。面白い。
品種の配分がすこし違いますが、738の直系の味わいであるとは思います。価格としては倍以上なので、必ずしもお買い得とは言えませんが、いわゆるノンヴィンテージのRDですね。レサマン デゴルジュ 。
まあ、そう考えれば金額的には妥当?いや...無理矢理か...おいしいにはおいしいです。
間違いないです。




関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR