【カリフォルニア: 43】カリフォルニア高品質ワイン3種

こんにちは、HKOです。
本日はカリフォルニアの3つの生産者、ホナータ、リッジ、ハーシュヴィンヤーズをレポートします。


【データ】
ホナータはスクリーミング イーグルの総支配人を努めるアルマン ド メグレ氏がサンタバーバラに立ち上げたワイナリー。
600エーカーの畑を保有し、うち80エーカーはテロワールを考慮し選ばれた土地で、50以上のブロックとサブ ブロックに分割されています。
それぞれが異なる台木、クローン、植密度の組合せになっています。今回のフロールはサンタバーバラのサンタイネズヴァレーから取れたソーヴィニヨンブランを使ったキュヴェで、1/3ずつ新樽、旧樽、ステンレスタンクで熟成しており、約10%マロラクティック発酵を行います。

リッジ ヴィンヤーズはカリフォルニアを代表する老舗ワイナリー。1986年に大塚製薬株式会社が取得し、更にその名声を押し上げています。醸造は天才醸造家と名高いポール ドレーパー氏が担当しています。
リッジ ヴィンヤードのワイン造りは、伝統的な手法を重視し、ブドウ栽培、ワイン醸造の両面において極力自然なプロセスで行われます。
今回のリットン スプリングスは1972年に初めて仕込んだ古くからあるキュヴェで、1991年から自社畑となっています。ドライ クリーク リヴァーにあるこの畑には樹齢110年を超える最高品質のジンファンデルを中心に、プティ シラー、カリニャン、ムールヴェドル、グルナッシュも混植されています。ドライ クリーク ヴァレーとアレキサンダー ヴァレーの境界線から、北に位置するテラス状台地となだらかな丘陵地にある砂利まじりの粘土質土壌。
品種ごと、あるいは区画ごとに天然酵母で発酵を行い、マロラクティック発酵も天然乳酸菌で生起、卵白清澄も最低限に抑えている。100%アメリカンオーク(14%新樽)にて14ヶ月熟成。

ハーシュヴィンヤーズは高名なシングルヴィンヤードであるハーシュヴィンヤードのグロワーのワイナリー。初ヴィンテージは2002年。
1978年にデヴィット ハーシュ氏が1この土地を購入、80年に約0.4Haのピノ・ノワール(ポマール クローン)と0.8Haのリースリングを栽培したのが始まりです。以降リースリングは全てピノ・ノワール(マウント・エーデンクローン)に植え替えられ、栽培面積を徐々に拡張。シャルドネ種も栽培開始した。90年代以降はウィリアム セリエム、キスラー、フラワーズなど、カリフォルニアのトップワイナリーにブドウを供給。2002年に自社のワイナリーを建設。
ソノマの海側にあり非常に冷涼な気候を持ちながら標高が高いため霧が届かず、日中は強い日差しを受けるテロワール。今回のリザーブはハーシュの持つ畑の中でも最も古く、また最も優れたブロックで採れたブドウから作られたワインの中でも最も優れた樽のものをブレンドして作らたもの。


【テイスティンクコメント】
生産者: ホナータ
銘柄: フロール サンタイネス ヴァレー 2012
品種: ソーヴィニヨンブラン70%、セミヨン30%

約9000円、WA90-93pt
外観は淡いストローイエロー、粘性は高い。
ソーヴィニヨンブラン的なフォキシーなニュアンスがありながら、よく熟した蜜の様な甘露さや青草の様な香りが同居する。ミネラル感がしっかりと感じられる。
蜜や杏仁豆腐、ヨーグルトの様なまろやかさの中に、ソーヴィニヨンブラン由来のマスカットや青草の様なニュアンスがはっきりと感じられる。 新世界らしく熟した白桃やシトラスの様な果実味、ムスクや火薬、ドライハーブ、蜜の様なまろやかな香りが感じられる。
酸は柔らかく滑らかで、マスカットやヨーグルト、ハーブの様な余韻が長く続く。マロラクティック発酵の影響が大きいが中抜けはない。多少の苦味はある。


生産者: リッジ ヴィンヤーズ
銘柄: リットン スプリングス ドライクリークヴァレー 2012
品種: ジンファンデル70%、プティシラー21%、カリニャン6%、ムールヴェードル3%

約8000円、WA95pt(2009)
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
素晴らしいジンファンデル&プティシラー。ゴリ押しのパワーだけではなく、品もしっかりと備わっている。バニラの樽香、キャラメル、杏仁豆腐やミルクティーの様なまろやかさと共に、高域に伸びていく熟したブラックベリーやダークチェリーなどの黒系果実の果実味、溶剤の様なややアルコール感を感じるアロマ、華やかなスミレや薔薇のニュアンス、ミント、リコリスや茎などのアロマ、燻製肉などのアロマがある。
全体的に丸みを帯びていながら、果実味の豊かさだけははっきりと酸味と共に主張している。
重く緩い感じではなく、果皮の香りと酸がしっかりと全体を引き締めている。豊かな果実味とマロラクティック発酵、酸のバランスをよく取っている。
タンニンと酸のバランスはよく、やや酸が立っている。果皮と茎、果実の旨味が広がっていく。


生産者: ハーシュ ヴィンヤーズ
銘柄: リザーブ エステート ソノマコースト ピノノワール 2009

13000円、WA93pt
外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
キスラー ピノノワールにも通じる華やかで瑞々しい果実味とミルクティーの様なアロマとのバランスが良い。
ボリューム感もあるが決して豊満にはならない。
フレッシュな木苺やアメリカンチェリー、茎の様な青い要素とともに、ミルクティーなどのまろやかな風味がバランスよく感じられる。薔薇、シシトウや漢方などの風味、なめし皮、樹皮などの要素とともに、奥の方にバタースコッチの様な樽香が感じられる。
酸味やタンニンはかなり滑らかでスムーズ。毛羽立ちがない。しっかりとしたマロラクティック発酵によるアロマとの赤系ベリーの風味が綺麗に余韻を残していく。茎などの要素もある。ブルゴーニュにも近いというよりキスラーに近い。


【所感】
それぞれ品種も異なり、バラバラですので、基本的には個別にいきます。
まずホナータのフロールから。
基本となる葡萄品種はソーヴィニヨンブラン。樽の感じと10%とはいえマロラクティック発酵をしているので、いかにも新世界らしい雰囲気を漂わせています。ただその奥にしっかりと品種固有の青草やムスク、フォキシーフレーバー、そしてミネラル感が存在しているのが面白いですね。ヨーグルトの様なマロラクティック発酵のニュアンスと結合した酸のニュアンスも面白いですね。
新世界らしいキャッチーさはしっかりと演出しながら品種の個性も尊重しているのがとても好感が持てますね。基本的にキャッチーさは醸造手法によるもので、葡萄本来のものではありませんが、サンタイネズの冷涼さをそのまま受け止めたかのようなソーヴィニヨンブランの品種の特徴もよくわかるのは、なかなか素晴らしいと思います。世間的な評価は別ですがね...

次にお馴染みリッジのリットンスプリングス。
これはかなりいいと思います。ほぼ隙の無いかなり美味しいジンファンデルベースのプロプライエタリーブレンドだと思います。
まず果実が熟していて、タンニンがとても甘い。そしてマッチョなボディになり過ぎず、適度にグリセリン感があって、それに対して樽などの醸造的な要素がうまくハマっています。多少の青さも複雑さとなっているし、なんというか品があります。
ボルドー的とはまたタイプが異なった品といいますか。
黒系果実やバニラやバター、そして華やかさ。極めて高レベルでのバランス感を保っている。1万円を切る金額帯において、抜群のレベルの高さを感じます。
舌触りも良く滑らかなので深酒しやすいいいワインです。
ただ抜栓直後から2日程度で大きく変質するので、みんなでワイワイやりながら1日で飲んてしまうのがオススメです。

次にハーシュ ヴィンヤーズ。
パッと思いついたのがキスラーのオキシデンタルステーション。タイプとしてはこれに近いと思いました。
赤系の瑞々しい果実感と共に新世界らしいミルクティー、若干の青さを感じるニュアンスが、液体によく溶け込んでいます。かなりバランスの良いピノノワールで果実の感じはブルゴーニュに近いですが、俯瞰して見るとやっぱりニューワールド的ではあると思います。樽香は焦げた様なニュアンスは無くて自然な感じだし、タンニンも酸も極めてこなれています。
手に入りにくいワインではあるのですが、なかなか突出した作りのピノノワールだと思います。ニューワールド好きにはオススメですね。値段は安くないですが、妥当だと思います。


リッジ リットン・スプリングス 2011

リッジ リットン・スプリングス 2011
価格:7,300円(税込、送料別)



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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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