春草(しゅんそう:駒澤大学)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


HKOです。


仕事をサッと切り上げて三軒茶屋まで行ってきました。
目的地は春草という評判の良い日本料理店です。
駅から遠いという絶妙な立地の悪さですが、それでも来る方も多いようで。ミシュランガイド2015東京版では*1を獲得しています。



佇まい的に結構オーラがあったりする。
店内は小さいながらも清潔で、席数はカウンター席5席、テーブル宅が5~6卓程度。


まずお刺身までは「磯自慢 吟醸 生原酒」と「七田 吟醸 無濾過 生」をペアリング。
磯自慢はいわゆる純米大吟醸的なクリアで香り高いタイプのお酒。七田は個性的で、不思議な硬質さを持つお酒でした。



◼︎先付: 子持ち鮎 くわい 菊菜のおひたし 銀杏のピューレ(★★★)


いきなり素敵な一皿。子持ち鮎。
鮎の内臓独特の苦味はなく、濃厚な卵の風味が突出。
しっかりと煮付けられているからか骨までホロホロと崩れてくる。鮎の風味は比較的プレーン、そこに南瓜を思わせるくわいのふくよかさと、菊菜、銀杏のほろ苦さが鮎の風味を補完、深みを与えているような気がする。美味しい。



◼︎八寸: ポルチーニの茶碗蒸し、百合根と薩摩芋の飛龍頭、いくらの醤油漬け、香箱蟹とほうれん草のお浸し、ピータンとベーコンのベーコンエッグ、柿の胡麻和え、自家製クリームチーズ豆腐、蛸の柔らか煮、鹿の治部煮(★★★★)



・ ポルチーニの茶碗蒸し
椎茸とはまた違った旨味が染み出した茶碗蒸し。ポルチーニが入っているだけで、妙に洋風っぽく感じる。

・百合根と薩摩芋の飛竜頭
いわゆるがんもどき。やや甘めのお出汁の風味にがんもどきの旨味がたっぷりと染み出して最高。
そこに薩摩芋の甘み、百合根の食感が調和。

・いくらの醤油漬け


KO RE DA!先付に加えて第二の魚卵現る。
プチプチ感は薄くて、比較的柔らかい外皮。口に含むと、いくらの磯の香りと塩っぽさ、旨味がびっくりするほど溢れ出る。官能的。
主軸はいくら。ほのかに感じられる醤油の風味がすごくいい感じ。

・香箱蟹とほうれん草のお浸し
香箱蟹の味噌的な部分がめっちゃ濃厚で酔っ払いそう。そこに身の食感と旨味が超調和してる。そこにお浸しの清涼感と食感がいいですね。

・ピータンとベーコンのベーコンエッグ
ピータンをあまり食べたことがないのでわかんなかったですが、ベーコンの風味がしっかりとあってマッシュポテトみたいで美味しかったです。

・柿の胡麻和え
柿自体がめっちゃ甘くて、胡麻の風味が混ざるとかなりスイーツとして完成されている感。甘い柿の風味に香ばしい胡麻がぴったりと合う。

・自家製クリームチーズ豆腐
ほぼクリームチーズ的な味わいだけど、食感は濃厚な豆腐...というかムースといった感じ。美味。

・蛸の柔らか煮
物凄く柔らかく煮込まれた蛸。こう、よくあるゴムみたいな食感ではない感じ。イカめしのイカライクな味わい。蛸だけど。美味。

・鹿の治部煮
鹿の治部煮。季節の椎茸と共に。
治部煮の醤油と酒の風味と鹿のジビエらしい野性的な血の風味がよく合う。かなり八寸の中では味が強く、日本酒が捗る一品。



◼︎お造り: ハタ イサキ 甘鯛の昆布締め カマス 牡丹海老 大間産本鮪 海苔の佃煮(★★★)



ハタは醤油で。食感はかなり強く、プレーンな味わい。
イサキも醤油で。コリコリとした食感。
実はここらへんの繊細なお刺身の違いは食感レベルでしか、あまりよく分からなかった。貧困な舌だ...。
炙ったカマスは塩が降ってあるのでそのまま。
脂がよく乗っていて、身と調和。塩が旨味と香ばしさを引き立てる。
甘鯛の昆布締めはすごくねっとりとした食感で濃密。いわゆる刺身とは全然違う。ほのかに感じる昆布の風味が複雑。ねっとりとした牡丹海老との比較も面白い。
牡丹海老は外側がプリッとしていて、中がねっとり。やはり甲殻類系の味わいは感じる。
大間産本鮪はシルキーで本当に味が強い。赤身の鉄分というか、それをすごく感じるし、微かに脂を感じるのもいい。
ここら辺はわかりやすくて、美味しかった。
海苔の佃煮は新米案件ですね。




焼き物には「伯楽星 純米吟醸」と「奥播磨 山廃 純米酒」をペアリング
白楽星も奥播磨も共に、先ほどの七田と磯自慢と異なりお米の旨味がはっきりと出たふくよかなお酒。



◼︎焼物: 鹿児島産黒毛和牛のステーキ、山口県萩の寒鰆(★★★★★+)



なんかすごいのがきちゃったよおいー!!
黒毛和牛のステーキ3切れと寒鰆2切れという大ボリューム!明らかに美味そう!
で、案の定素晴らしい。絶妙な火入れ。
黒毛和牛のステーキは和牛らしい繊細なサシが入ったもので、肉質が絶妙に柔らかく、香ばしい。歯ごたえはあるのに、簡単に噛み切れるというか。
噛み締めると、甘い脂と肉の旨味がジュワッと強烈に溢れ出してくる。甘辛いソースがまた途轍もなく合う。
鰆も素晴らしくて、身はほっこりとフワフワなのに、しかして皮はパリパリで香ばしい、皮の下の脂はとてもジューシーという。塩でのみ調理されていて、かぼすをたっぷりとかけると脂が引き締まって、よりさっぱりとした味わいも楽しめる。酸味と塩が鰆の旨味を完全に引き出してくる。
たまらん...

ここらへんでお腹が結構しっくりくる。
あと4品?マジかよ!



◼︎カクテル: 鱈の白子 毛ガニ 生雲丹 柑橘のジュレ(★★★)



痛風祭り開催中。鮎の卵、香箱蟹の味噌、いくらときて生雲丹、白子である。やばい。
パフェグラスにちょっとビックリするくらい満載に入っている白子、その上に毛ガニ、雲丹が乗っている。
単体では濃すぎるラインナップだが、そこを柑橘の清涼感で食べさせてくれるものとなっている。
雲丹は臭みが薄く、旨味と磯の香りたっぷり。白子もクリーミーで超濃厚。毛蟹の甲殻類の旨味も半端ない。
滋味というにはいささか派手な味わい。
基本的に美味しいとは思うものの、こういうのはもう少し少ない方が良かったかも。白子盛り盛りですし。
これだけで酒4合瓶1本くらいはいけちゃうかも。



◼︎炊き合わせ: 加賀蓮根 海老芋 茄子 モロッコインゲン 鴨肉のつみれの炊き合わせ(★★★)


同じく素材の味を大切にしながらも、前述のカクテルとは真逆の質感を持った上品でプレーンな味わいの炊き合わせ。
海老芋がやや土の香りがしてお正月のおせち料理を思い起こさせる。出汁の味わいをよく吸った加賀蓮根や独特の旨味を持つ鴨肉のつみれ、茄子がとてもいい感じ。
魚卵祭りで疲れ果てた味覚を癒してくれる。



◼︎ご飯・お吸い物: 焼き穴子ご飯(★★★★)


また凄いのがきた!
焼き穴子のご飯!超美味そう。というか超美味しかった。
まず、ご飯の炊き上がりが少し硬めで、甘みをめちゃくちゃ感じる。それが焼き穴子の脂の甘みと調和して昇華。
焼いた穴子の少し焦がした様な香ばしさも風味も最高。
お米の粒が立っている。素晴らしく美味しい。
ちなみになめこのお味噌汁は赤味噌っぽいけど出汁の味が強かったです。



◼︎デザート: ラ フランスのゼリー イチジクのソース 紫芋の金団 (★★+)

ラフランスのゼリー...というより食感としては芋羊羹とかに近いかも。でもびっくりするほど洋梨の風味。粒感というか、口に少し当たる舌触りが洋梨的で驚く。
洋梨のゼリーの質感自体重いから紫芋の金団も良く合うし、それらを包み込む形のクリームも絶妙。
間違いなく美味しいのだが、この大ボリュームの日本料理の構成にお腹が見事に張っていて、素直に楽しめなかったのは残念。



◼︎お茶: 燻った煎茶とブレンドした焙じ茶(★★★+)
かなりスモーキーで煙草を思わせる燻した香りが感じられる深い味わいのお茶。



合計8皿になるのですが、八寸とお造りが複数皿あり、焼き物もポワソンとヴィヤンドか一皿で出てきたので、体感的にはかなりいろいろ食べた様な気がします。
皿数が多い割にはポーションが多いので、8皿コースとしては恐ろしいくらいの満足感を得られます。
そしてそれらが各々食材の良さを感じさせる素晴らしい料理ってのが恐ろしい。これで1万円を切るというのだから、後で聞いてビックリ。
これは凄い事ですよ!!

また日本酒も3桁~1500円/合くらいで用意されていて、アルコールが絶妙に安いのもポイント。複数種類のペアリングやデギュスタシオンにも向いていると思います。
センスも良く、良くご存知なので、店主や店員さんに聞いてみるといいと思います。

これは凄いところですね。是非また訪れたいです。



住所: 〒154-0003 東京都世田谷区野沢2丁目5−1, DAYAWARDY 1階
店名: 春草(しゅんそう)
電話番号: 03 6450 7818
営業時間:
18:00~23:00 (最終入店21:00)
日曜営業
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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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