【ブルゴーニュ:122】DRC 2011 水平テイスティング #3(ラ ターシュ、ロマネコンティ)



こんにちは、HKOです。
赤の最後はお馴染みモノポール兄弟、そしてDRCのフラッグシップであり本懐、ラ ターシュとロマネ コンティです。
では行ってみましょう。


【データ】
DRCは言わずとも知れたブルゴーニュに置けるトップドメーヌであり、燦然と輝く最高のグランクリュ、ロマネコンティを所有する唯一のドメーヌでもあります。
現在の共同経営者はA.P.ヴィレーヌとアンリ フレデリック ロックの2名。栽培責任者はニコラ ジャコブ氏、醸造責任者はベルナール ノブレ氏。
以前はラルー ビーズ ルロワが参画していました。
栽培はビオディナミ。セレクション マッサールでクローンを選定した小粒のピノファンを使用。古木である事も合わせグリーンハーヴェストなしでも30hl/haに留まる。栽培を行い馬を使って耕作をします。
除梗は出来の良い年は全房で、熟度の低い年は3~4割除梗される。発酵は各クリュ専用のオーク樽を使用。低温浸漬は15度~16度で3日間。ピジャージュとルモンタージュは行う。補糖は原則行わない。
キュゥェゾンは18日~25日。32度から33度でマセラシオンを行う。熟成に使う樽はトロンセ、ベルトランジュ、ジュピーユ、アリエ産のオークをDRCで購入し、フランソワフレールで作られる。新樽100%で熟成。清澄は卵白を使用して行います。
保有する畑は以下の通り。
・コルトン(クロ デュ ロワ、ルナルド、ブレッサンド)

・エシェゾー(レ プライエール)
平均樹齢40年強、標高260~300m、バジョシアン石灰岩とマール。

・グランエシェゾー(レ グランエシェゾー)
平均樹齢50年弱、標高260mの平面、バジョシアン石灰岩、表土は80cm。

・ロマネサンヴィヴァン
樹齢15~50年、標高250m~265m、粘土質、表土は2m。

・リシュブール(レ リシュブール、レ ヴェロワイユ オー リシュブール)
樹齢30年~70年、標高260~280m、バトニアンのプレモー石灰岩、表土は80cm。

・ラ ターシュ(レ ゴーディショ オー ラターシュ、ラターシュ)
平均樹齢57年、標高250~300m、バトニアンのプレモー石灰岩とウーライト、表土は60cm~1m。

・モンラッシェ(ル モンラッシェ)
平均樹齢46年、標高255~270m、バトニアン硬質石灰岩+上部はバジョシアンのマール、表土は35~40cm。

・ロマネ コンティ
標高262~272m、東南東向き5%~15%斜面、バトニアン石灰岩+下部はバジョシアンのマール。表土は70cm~1.3m。

また各特級の若木を使った1級デュヴォープロシェがあります。ヴォーヌロマネの特級およびモンラッシェではいずれも区画最大所有者となっています。
ちなみに自社で瓶詰めはされませんがバタールモンラッシェと一部ヴォーヌロマネの1級畑も保有しています。


【ワインアドヴォケイトの点数と市場価格】
コルトン 94pt 、エシェゾー 90pt 、グランエシェゾー 93pt 、ロマネ サン ヴィヴァン 94pt 、リシュブール 94pt 、ラターシュ 95pt 、モンラッシェ 97pt 、ロマネコンティ 96pt



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: ラ ターシュ グランクリュ 2011

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
ロマネサンヴィヴァンと同じ方向性を向いていて、広域に伸びていくタイプではあるが、それだけではなく、一塊感とまさに花畑と表現するにふさわしい比類なき華やかさがある。薔薇やスミレだけではなく、白い花も感じられる。またミネラル感も非常に強い。旨味の強いコンポートしたイチゴやアメリカンチェリーのシロップの様な濃密さと果実本来の瑞々しさが並存している。
華やかさと果実味が突出、ほかの要素は溶け込みあっている。なめし革や鉄釘、血液の様な煌びやかな香りもあれば、トマトの様な芳香、パウンドケーキやブリオッシュのふくよかな甘み。バタースコッチやバニラの香り。
梅しば、熟成肉の旨味、マホガニーなどの香木、オリエンタルスパイスや五香粉の要素など。徐々に瓜やモカ、コーヒーの様な風味も出てくる。
多種多様な要素が混じり合い溶け合い、果実と華やかさに奥行きと複雑さを与えている。
口に含むとリシュブールとかと比べると明らかに凝縮感が異なるのがわかる。引き締まり、凝縮し、オレンジやベリー、花束の様な香りが口の中に抜けていく。
それでいて酸やタンニンは十分にありながらシルキー。驚異的なワインだ...



生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: ロマネ コンティ グランクリュ 2011

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
まさに香水というべきか。中域~高域で恐ろしい程の凝縮感、一塊感、それと共に恐るべき華やかさを包含した花束を思わせる香り、瑞々しい糖度の高いフルーツの要素がある。とにかく凝縮している。リキュールの様。
薔薇やスミレなどの香水を思わせる広がりのある強烈な華やかさ、血液や鉄分を思わせる煌びやかさ、梅しばの様な強烈な旨味。イチゴやラズベリー、アメリカンチェリーをかごいっぱいに持った様なフルーツの生の香り。自然派的なオレンジの様な酸味、五香粉やアーモンド、オリエンタルスパイスなどのエキゾチックな要素、そして紫スモモも現れる。ある一瞬グレープフルーツが現れる。
様々に形を変えて変化していく。なめし革の要素もあるし、チーズ、生肉、ベーコンなどの要素も包含している。
マホガニーやヒノキ、グローヴなども現れる。炭焼き的なニュアンスが強くやや焦がしを強くしているかもしれない。ただそれでも圧倒的に果実の力が強いのがハッキリとわかる。キャッチーなラターシュと比べて、ありのままの果実味、偉大さが前面に出ている。
徐々に膨大な果実味が姿を表す。ロースト香とシロップの本流。
口に含むとその芳香がいきなり鼻にまで抜けていく、華やかな薔薇やスミレのアロマ、オレンジの清涼感、グレープフルーツの余韻が非常に長く続く。たったの一口で。
酸もタンニンも十二分に存在しているのに恐ろしくシルキーで球体感がある。全てを包含したかの様な美しさ。


【所感】
天上の味わいとも言うべきか。
畑の違いというより、明確にその他のグランクリュを圧倒するが如きキュヴェであると思います。
というより、その他のキュヴェがバラバラに持っていた良さをバランス良く、それでいて凝縮させた様な形で持っている。現段階でもほぼ完璧と言って差し支えの無いのですが、以降に更にもう1ステップあるというのは...恐ろしいですね。
このクラスのワインは言葉にすると陳腐になりますが、ワインブログらしく、極力その個性をしっかりと捉えながらお伝えしたいと思います。

まずはラターシュから。
DRCの中では現状でも飲みやすく、その中でも最も複雑さとポテンシャルに満ちた1本と呼べると思います。それでいて今までの全ての要素を包含している。
サンヴィヴァン型だろうか。
華やかさ、凝縮感、甘露さ、滑らかさ、フレッシュ感、いずれもこの中ではトップクラス。
で、ありながら甘露さと凝縮感、華やかさに富んでいるから、非常に飲みやすいし、美味しさが伝わりやすい。ロマネコンティは甘露さと樽香のバランスを凝縮感と華やかさに全振りしてるんで、ここまで飲みやすくはありません。液体はアルコール度数からは想定できないほど完全に球体を成していて、ちょっと異次元な感じ。例えば高アルコールのルジェのクロ パラントゥなんかだと、「ああこの丸みはアルコール度数も寄与しているんだな」と想像付くのですが、こいつはちょっと想像つかないすね...
個人的には2009のいかにもDRCって感じのスタイルの方が好きではあるのですが...まあ例年通り圧倒的ですね。
要素としては、コンポートした赤系果実、そして薔薇やスミレ、白い花、強固なミネラル感、瑞々しいイチゴの香り。
梅しばなどの旨味。キャッチーな要素が突出し、その奥に複雑な要素が一塊化している。絶妙なバランス感です。相当な代物です。

そしてロマネ コンティです。
異次元の華やかさ、異次元の凝縮感、異次元の余韻。
コンポートの様な甘さは感じませんが、ドライでありながら生のまますりつぶした赤系果実を思わせる濃密なフルーツの香りやオレンジの様な清涼感に溢れています。
ジャムも思わせますが、粘性からするとジャムを遥かに超える濃密さ。香りもさながらワインというか香りの変動する香水のような香りの強さがあります。
また樽香もこの中では比較的強めで、しっかりとローストした香りが感じられます。ただ圧倒的に果実味が強いので、さほど樽っぽさやMLFを感じないのもいいですね。ありのままの果実を思わせながら、濃縮した果実の雫と様々な要素を詰め込んだエキスの塊みたいな感じです。なるほどブルゴーニュ最上のワインに偽り無しですね。美味しいというより、やはり偉大なワインと表現がぴったり当てはまる様なワインだと思います。
...やっぱり陳腐ですね。
なかなか難しいですが、このバランス感、凝縮感、一塊感はなかなか言葉にしにくいので、一回飲んでいただいた方が良いかも....

ラターシュの方が飲みやすいですが、ポテンシャルとしては完全にロマネコンティですね。
ラターシュはロマネコンティの弟的な存在とされていますが、正直下位互換って感じではないですね。
別のタイプって感じです。
ロマネコンティは燦然と輝く唯一の存在という感じかしら。

DRCラ・ターシュ 2011

DRCラ・ターシュ 2011
価格:243,000円(税込、送料別)


DRCロマネ・コンティ 2011

DRCロマネ・コンティ 2011
価格:1,320,000円(税込、送料別)

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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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