【ブルゴーニュ:124】ルーミエ 2013 水平テイスティング



こんにちは、HKOです。
DRCに引き続き畳み掛けていきます。
今回はジョルジュルーミエの2種類を水平します。
ボンヌマールは毎年飲んでいるので今年はパス。
クリストフ名義のシャルムシャンベルタン オー マゾワイエールと極めてレアなレザムルーズです。


【データ】
ジョルジュルーミエは恐らくブルゴーニュで最も人気がある生産者のうちの一人で、そもそもの生産量が少ない&市場で瞬間蒸発してしまうため滅多に見かけない、見かけてもプレミアがついてべらぼうな金額で取引されている生産者です。化学薬品、化学肥料、除草剤は使用せず、グリーンハーヴェストによる収量制限を行います。
選果台で選別を行ったのちに除梗します。除梗比率はは年によって変わりますが、平準的な年で75%、暑い年で50%程度。発酵槽は2009年より100%ステンレスタンクを使用し、6日程度の低温浸漬を行った後発酵を行う。新樽比率は村名25%、一級40%、特級50%と比較的少ない使用率で16ヶ月熟成の後、無清張、無濾過で瓶詰めされます。
今回は2本、現当主の名前でリリースされているシャルム シャンベルタン、そしてジョルジュ ルーミエ名義のレ ザムルーズ。レザムルーズは特に人気が高く、ミュジニーと共に(もはや辟易してしまいそうな)価格高騰を起こしている希少な一本です。



【テイスティングコメント】
生産者: クリストフ ルーミエ(ジョルジュ ルーミエ)
銘柄: シャルム シャンベルタン オー マゾワイエール グランクリュ 2013

WA95pt
外観は赤みが強いルビー、粘性は中庸。
繊細で凝縮感を強く演出しているワインでありながらアムルーズと比較すると果皮のニュアンスが近く堅牢さを感じさせる作り。華やかで野生的な側面があり、スミレやなめし革の煌びやかさとMLFが相乗し丸みも帯びている。厚みのある力強さと、徐々に黒糖を思わせる濃密さが現れてくる。
なめし革や華やかなスミレの要素、濃密な糖蜜、メイプルシロップを思わせる甘さの裏に、熟したダークチェリーやブルーベリーの様な果実味を感じる事が出来る。
品があり、凝縮しつつも甘く蕩ける様な芳香がある。
ワッフルやパウンドケーキ、バニラやバターの様な要素、ほのかにパストラミハム、ハチミツやグローヴの要素を感じさせる。
酸やタンニンはレザムルーズと比べると少し強めで際立っている。とはいえグリセリン感が見事に包み込んでいて、スミレやブラックベリー、なめし革の余韻が綺麗に舌の上を滑りこんでくれる。シャルムシャンベルタンではあるのだが、それを思わせない優美さがある。


生産者: ジョルジュ ルーミエ
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ ザムルーズ 2013

WA96pt
外観は赤みが強いルビー、粘性は中庸。
繊細でありながら極めて凝縮感の高い果実味がある。
樽香も控えめでここ最近では2009年に最も近い果実味の凝縮を感じる。赤系フルーツのドライジャムの様な強い瑞々しい凝縮感がある。時折オレンジや柑橘を思わせる要素も付加されている。繊細で軽やかでありながら、奥に果実味と果皮を感じさせる確かなエネルギーを感じさせる。
石を感じさせるミネラル感が感じられる。
オレンジやグレープフルーツと共に、イチゴやラズベリーのドライジャムを思わせる様な濃密な果実味が感じられる。ビッグな甘露さは無く、品の良いほのかな蜜を思わせる甘さを感じられる。ほのかにハーブを思わせる瑞々しい葉や、茎、ローズマリーの香りやブリオッシュ、紅茶の様な葉の香り、そしてほのかな土の香りを感じさせる。
ごく僅かになめし革の香りもあるがあまり目立たない。
パストラミハム、グローヴなどの要素も感じられる。
凝縮した果実味がありながらも複雑さを感じさせる青さとプレーンな木材の芳香が感じられる。
酸の出方や、タンニンが絶妙。滑らかで、酸から旨味の遷移が非常に素晴らしい。赤系の果実味とほのかな青さやハーブ、花のニュアンスが綺麗に広がっていく。
滑らかな舌触り、品のあるグリセリン感。最高。


【所感】
しかしクリストフ名義のシャルムシャンベルタン、シャンボール銘柄と比べて何故あまり人気が無いのか。全く理解が出来ない。
後述しますが、ホントメチャクチャいいんですよ、シャルムシャンベルタン。そもそもシャンボールとはタイプは違うんですけど、ボンヌマールとかと比較しても同等かそれ以上の様な気がします。
まあいいんですけどね。

早速オーマゾワイエールから。
先述した通り、素晴らしい作りのシャルムシャンベルタンです。
所謂ジュヴレシャンベルタンの生産者が作るシャルムというより、いかにもシャンボールの生産者が作ったという感じの、どこか繊細で、それでいてはっきりとシャンボールとの差異を感じさせる力強いタイプのワインに仕上がっていますね。
シャルムらしい華やさがあり、果皮のニュアンスはボンヌマールと比較しても遥かに強い。堅牢です。
そしてその堅牢さを骨格にして、ルーミエとしては濃密で甘露な芳香を感じさせてくれます。パウンドケーキやバニラ、そしてパストラミハムの様なニュアンスもあります。
酸やタンニンもシャンボールと比べるとパワフルですが、しっかりとしたグリセリン感がそれらを包み込んで滑らかな形に仕上げています。
シャルムはそもそも冷涼なスタイルに作られる事が多いですが、それを思わせないルーミエらしい優美さが感じられます。
もうね、これは出色の出来だと思います。
手に入らないアムルーズを求めるよりこちらの方が現実的かもしれません。
ただアムルーズはアムルーズで当然ながら突出して素晴らしいです。色々言いましたけど、やっぱりルーミエはシャンボールです。レ クラですら、その繊細さと優美さはボンヌマールと比べても引けを取っていないというか、個人的にはレクラの方が好みだったりしますし。

という訳でレザムルーズですが、これはすごいです。
ルーミエのミュジニーは飲んだことないんですが、ヴォギュエのミュジニーと似てますね。
いや、味わいのタイプはそう似てるとは思わないんですが、液体的には繊細で軽やかなのに、奥に凝縮したエネルギー塊があるっていうか。赤系のドライジャムとオレンジの様な芳香、そこにほのかな甘さを感じさせる蜜がある。
凝縮感はこのジャムっぽいところが肝だと思っていますが、何気に清涼感を出して軽やかそうに見せてるあたりがやらしいですね。ヴォギュエはMLF的な要素がその代替となっているのですが、いずれにせよ巨大な熱量を凝縮して奥に隠し持っているっていうのがね。
そしてやっぱり複雑でもあります。ほのかな土の香りと瑞々しい茎や葉の香り、ハーブ感があり、明確にヴォーヌロマネのワインとの違いを明確化しているという。
ヴォーヌロマネは繊細というより緻密で丸みがありますからね。そもそも大きく違うんですが。
シャンボールらしい素晴らしいキュヴェだと思います。
果実の凝縮度と突出してます。

個別にはそんな感じなんですが、個人的に強く感じたのは、2013年、凄く良い様な気がします。
2009年や2010年的というか、2011年や2012年は少し樽香が強くてらしくないんですが、2013年はとてもルーミエらしい良い出来だと思います。
個人的には超オススメです。比較的長期熟成しそうですしね。



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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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