【コラム】消費税増税の今だからこそ生きる、本当に美味い3000円以下のお買い得ワイン10本(2013年度版)


グランヴァンの増税による値上がりで有り金全部溶かす人の顔


どうもこんにちは、HKOでございます。
毎年恒例の3000円以下で本当に美味いワイン特集でございます。
とはいえ、2012年度版をやったのは2012年5月ですから足掛け2年ですね...大変お待たせ致しまして、申し訳ない...!
例のごとく、2012年5月から2013年12月までで最も安旨なワインを個人的主観で決めております。

評価基準は以下の通り。


■評価基準
1: 手に入りやすさ
★ ほぼネットショップ、実店舗は稀
★★ 百貨店や専門店で購入可能
★★★ 上記に加えデパ地下、たまにスーパーでも購入可能
★★★★ スーパーで購入可能
★★★★★ 大手スーパーで満遍なく購入可能

2: 果実味
フルーティーさ、甘さにて判定。

3: 高級感
複雑さ、骨格の強固さで判定。
大まかに高級ワインと比較。

4: 飲みやすさ
渋み(タンニン)、酸にて判定。

5:おすすめ度
超個人的な好みで星をつけています。

表記内にヴィンテージは記載していません。
基本的に最新ヴィンテージを選ぶと間違いないと思います。今なら2010~でしょうか。
では行ってみましょう!


◼︎シャンパーニュ並みの泡
生産者: ヴェッツォーリ
銘柄: フランチャコルタ ブリュット センツァ アンナータ NV

産地: イタリア ロンバルディア地方
1: 手に入りやすさ ★★★☆☆(酒販店で)
2: 果実味 ★★★☆☆
3: 高級感 ★★★★★
4: 飲みやすさ ★★★★☆
5: おすすめ度 ★★★★★
素晴らしいブラン ド ブラン。香ばしくクリスピー。ナッツ、バター、ブリオッシュが香るスパークリング。ライチやリンゴなどの果実味。かなり高級感がある。俺ならヴーヴクリコのイエローラベルやモエ エ シャンドンより、間違いなくこっちを選ぶ。3000円代とは思えない。


◼︎爽やか系白
生産者: アラン ブリュモン
銘柄: ブリュモン ブラン

産地: フランス ガスコーニュ地方
価格帯:1000円前後
1: 手に入りやすさ ★★★★★(コンビニで売ってます)
2: 果実味 ★★★★☆
3: 高級感 ★★★☆☆
4: 飲みやすさ ★★★★☆
5: おすすめ度 ★★★★☆
これがコンビニで買えるのは大変助かります...!
青リンゴやライチの様なすっきりとした味わいと、充実した酸が感じられる豊かなボディを両立させるガスコーニュの素晴らしい白ワイン。白身魚のフライなどに良く合いそうです。


生産者: シャトーメルシャン
銘柄: 勝沼甲州 シュールリー

産地: 日本 山梨
価格帯:1600円前後
1: 手に入りやすさ ★★★☆☆(大手百貨店、デパ地下でほぼ購入可能、成城石井でも)
2: 果実味 ★★★★☆
3: 高級感 ★★★★★
4: 飲みやすさ ★★★★☆
5: おすすめ度 ★★★★★
国産でこの価格、この品質は大手ワイナリーならでは。ほのかに感じるマロラクティック発酵の要素と、充実した果実味は大手ならでは。爽やかでシャープな味わいが特徴の甲州。焼き魚や繊細な日本料理にピッタリ。


◼︎こってり豊満な白
生産者: オー ボン クリマ
銘柄: シャルドネ 2009

産地: アメリカ カリフォルニア州
価格帯: 3000円前後
1: 手に入りやすさ ★★★☆☆(大手百貨店、デパ地下でほぼ購入可能)
2: 果実味 ★★★★★
3: 高級感 ★★★★★
4: 飲みやすさ ★★★☆☆
5: おすすめ度 ★★★☆☆
どっしりとした味わいのワインです。
ナッツやバターの濃厚な要素とともに甘いライチや洋梨の風味が感じられる、高品質シャルドネ。クリームソースを使った白身魚の料理などに。


■エレガント系赤
生産者: モンテヴェルティネ
銘柄: ピアン デル チャンポロ

産地:イタリア トスカーナ地方
価格帯: 3000円前後
1: 手に入りやすさ ★★☆☆☆(大手百貨店、エノテカでほぼ購入可能)
2: 果実味 ★★★☆☆
3: 高級感 ★★★★★
4: 飲みやすさ ★★★★☆
5: おすすめ度 ★★★★☆
この価格帯にして凝縮した旨味と綺麗な酸味を感じられるなんて!イタリアのサンジョベーゼファンはもちろんブルゴーニュファンも必ず楽しめる一本。ダークチェリーやクランベリーのギュッと引き締まったタンニンとエキス感のある味わい。鴨などの味の濃い鳥肉など。


生産者:プランタジェネット
銘柄: オムラ ピノノワール

産地: オーストラリア
価格帯: 1800円前後
1: 手に入りやすさ ★★★★☆(たまにスーパーでも買える)
2: 果実味 ★★★★☆
3: 高級感 ★★★★☆
4: 飲みやすさ ★★★★☆
5: おすすめ度 ★★★☆☆
豊かな果実味が感じられるピノノワール。
ただカリフォルニアほどリッチではなく、ブルゴーニュほど繊細でない、丁度中間を取ったようなピノ。引き締まったブルーベリーやダークチェリーの要素があり、程よくロースト香も感じられる。コックオーヴァンなどに。


生産者: ルイ シュニュ
銘柄: サヴィニー レ ボーヌ VV

産地: フランス ブルゴーニュ地方
価格帯: 3000円前後
1: 手に入りやすさ ★★☆☆☆(一部専門店かネットが妥当)
2: 果実味 ★★★★☆
3: 高級感 ★★★★★+
4: 飲みやすさ ★★★★☆
5: おすすめ度 ★★★★★+
価格帯ギリギリですが、これはオススメしたかった。ブルゴーニュ最高峰の薄旨ワイン。
流行りの色が濃いピノでも新樽がガッツリ効いたピノでもなくて、ひたすらみずみずしいイチゴやクランベリーのエキス感が感じられるワイン。しなやかで優美。ブルゴーニュとはかくあるべし、と思わざるを得ないワインです。こういうワインがもっと増えるといいなあ。染み入る様な癒し系ピノノワール。淡白なササミを使った出汁の効いた料理に。


生産者:J ローアー
銘柄:ファイブ オーク カベルネソーヴィニヨン

産地: アメリカ
価格帯: 1600円前後
1: 手に入りやすさ ★★★☆☆(それなりに購入可能)
2: 果実味 ★★★★★
3: 高級感 ★★★★☆
4: 飲みやすさ ★★★☆☆
5: おすすめ度 ★★★★☆
良質なボルドーワインに近いタッチを持つカベルネソーヴィニヨン。新世界としては濃い果実味は控えめで全体的に品良くまとまっている。カシスやブラックベリーのアロマと豊かな樽香が楽しめるお買い得なカリフォルニアワインです。牛肉のロティなどに。


◼︎どっしり重厚系赤
生産者:ボデガス ブレカ
銘柄: ブレカ

産地: スペイン
価格帯: 2600円前後
1: 手に入りやすさ ★★★☆☆(それなりに購入可能)
2: 果実味 ★★★★★
3: 高級感 ★★★★★
4: 飲みやすさ ★★★☆☆
5: おすすめ度 ★★★★★
まさかこの品質が2000円台で飲めるとは!
全てが申し分ない超お買い得ワイン。例えるならば1万円台のオーストラリアの最上のグルナッシュにも匹敵する。
濃厚で甘露、そして香り高い。高級グルナッシュを2000円で体感できる、素晴らしいスペインワイン。極めて濃厚なスタイルです。
バーベキューなどに。


生産者:ゴーツ デュ ローム ワイン カンパニー
銘柄:ゴート ロティ

産地: 南アフリカ
価格帯: 1500円前後
1: 手に入りやすさ ★★★☆☆(それなりに購入可能)
2: 果実味 ★★★★★
3: 高級感 ★★★★★
4: 飲みやすさ ★★☆☆☆
5: おすすめ度 ★★★★★
ラベルはパロディでも味わいは本物のローヌ顔負けの品質。例えるならば南仏系のシラー。黒胡椒やでカシス、ブラックベリーの豊かな果実味があります。この価格帯ではほぼ無双状態のワインだと思う。ジビエにマッチ。


はい、以上でございます。
なかなか、このエントリーの要望は多かったのですが、吟味するのに時間がかかり、ここまで引っ張ってしまいました。申し訳ない...。
ちなみに消費税増税が...と書き出しましたが、30万で1万円だから普段高いワインを飲んでる人には関係ないですかね。メンゴメンゴ!えっ、私ですか?こっちは普段の生活費を切り詰めてんだコノヤロウ!

はい。
今回特にHKOがオススメするのは何と言ってもブレカと、ルイ シュニュのサヴィニーVV、そしてヴェッツォーリのサテンでしょう。
ブレカはオーストラリアの最上のグルナッシュを感じさせますし、ルイ シュニュはエキス系ブルゴーニュを最も体現している味わい、ヴェッツォーリのフランチャコルタ サテンはシャンパーニュのブラン ド ブランに比肩する味わいではないかと。
逆に白は日常的に接点の多い和食に合いそうなタイプを選出しています。

今回取り扱ったワインはその中でも特に(赤と泡は)グランヴァンを思わせる様な味わいのものを中心に扱いました。勿論単純に価格なりの味わいで美味しい、と思えるものも結構あったんですが、今回選定する上で一番悩ましかったのはそこです。
味わいがグランヴァンに近いから相対的にお買い得に感じるワインを選ぶべきか、絶対的にだれにでも好まれる味わいのワインを選ぶべきなのか。どれを選べば良いのかと。
結果として今回選んだのはほぼ前者が中心になっています。
というのも、自分で言うのも何なんですが、それなりのクラスのワインをそれなりの数飲み込んできて、見ていただいている方もいわゆるグランヴァンに慣れているのに、普通になんとなく美味しいものを選んだのではつまらないじゃないですか。
なので、ここは「ひとりぼっち達のテイスティング勉強会」なりの「安くてグランヴァンに匹敵するようなワイン」を選定しました。
ワインが好きな人が見ても、きっと美味しいと思えるようなものです。
例えば今回選んだブレカはヌーンワイナリーのエクリプスにも匹敵すると思いますし、ゴートロティは本家コートロティに比肩すると思います。勿論緻密に考えると差異はあるのですが、普通にすぐ開けて飲む分には、インパクトとしてはさほど変わらないんじゃないかと。

これを機に少しでもグランヴァンの素晴らしさの鱗片でも感じて頂けたらなら幸いです。引き込まれますよ!











2013ワイン総括


※来年は午年です。

こんにちはHKOです。
いよいよ2013年も最終日となりました。
みなさん、今年も一年間ありがとうございました。

という訳で本日は年末恒例のワインは総括です。今年も様々なワインと出会う事が出来ました。特に古酒は一期一会のところが多いので、幸運にも心に残る程のワインを飲むことが出来て非常に感謝をしております。

ではいってみましょう。

◼︎赤総評
2010年、2009年とブルゴーニュにおいては良ヴィンテージか続いたが、2011年という平凡なヴィンテージを改めて検証する事ができた。また土壌、気候、日照条件の差異により踏み込んだ検証を年代を絡めて比較することにより、よりブルゴーニュへの理解を深める事ができた。
前年の目標通りロワール、アルザス、イタリア、新世界に関してはより理解を深める事ができた。特にロワールは今まで白以外は敬遠していたアンジュ エ ソーミュールエリアの赤、アルザスの冷涼なピノノワールを経験し、そのテロワールへの理解を深めることが出来た。またイタリアに関しては古典派、革新派バローロ、バルバレスコの製法の違い、新世界に関しては地域差を理解したと思う。
全体で言うと今年はテロワールの違いに加えて、製法の差異に関して大きく踏み込む事ができたと思う。
来年は今年見送ったジュラサヴォワ、ドイツの赤に加えて、新興国のワインについて深掘りして行きたいと思う。


◼︎赤(ブルゴーニュ)
今年は単純に偉大なワインと、個人的に興味深いワインの2面からランク付けをした。
去年と同様テロワールの再現を重視している。
まずはランク内にある古酒から。
基本的にはエキス感が非常に良く現れた古酒のみを選んでおり、過剰なアーシーさが出ているワインは選外としている。果実味と古酒としての複雑さ、エキス感が両立しているメオのリシュブール、フーリエのグリオットシャンベルタンを選んだ。
また最新ヴィンテージでは2011年、一部の2010年が対象になっているが、いかに2009年、そして2010年がイレギュラー的に良年か分かる結果となった。
2011年において比較的成功した生産者は下記の通り。
1: 遅摘み、かつ新樽比率が高く、抽出が強い生産者
2: 果実味を過剰に押し出さず、新樽比率と抽出が弱いシャンボールミュジニーの生産者
状況を見ながら収穫を行った生産者は概ね2009、2010年に劣る出来だった。しかしシャンボールの生産者に関してはヴィンテージの負を見事にテロワールの特徴に合致させ突出した繊細さを持つシャンボールを作っていたと思う。

1: フーリエ: グリオット シャンベルタン 1980


2: ジャック フレデリック ミニュエ: ミュジニー グランクリュ 2010


3: エマニュエル ルジェ:エシェゾー 2010


4: アルマンルソー: シャンベルタン 2010
5: ロベール グロフィエ: シャンボールミュジニー プルミエクリュ レ ザムルーズ 2011
6: ドメーヌ ローラン: エシェゾー アン オルヴォー 2009
7: デュジャック: クロ サン ドニ グランクリュ 2008
8: メオ カミュゼ: ヴォーヌロマネ プルミエクリュ クロ パラントゥー 2010
9: ジョルジュ ルーミエ: ボンヌ マール 2010
10: セラファン ペール エ フィス:ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ レ カズティエ 2010
11: ジョセフ ロティ: シャルム シャンベルタン キュヴェ ド トレ 2010
12: フィリップ パカレ: エシェゾー 2011
13: メオ カミュゼ: リシュブール 1988
14: ドニ モルテ: ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ ラヴォー サン ジャック 2011
15: ロベール シュヴィヨン: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ ヴォークラン 2010



◼︎赤(ブルゴーニュ以外)
満遍なく選んだつもりだが、今回非常にガチガチだったボルドーは自ずと選外となり、突出したローヌ、カリフォルニアなどの規模感の大きいパワフルなワインが殆どを占めている。実際、ローヌ、カリフォルニアのシラー、グルナッシュ、カベルネソーヴィニヨンは非常に良い出来だったと思う。
しかしながらこのパワフルなワインの中で健闘したのが、カーリーフラットとクロ ルジャールだった。カーリーフラットはオーストラリアのピノノワールでありながらさながらブルゴーニュのコートドールを思わせるワインで、クロ ルジャールは繊細なシュヴァルブランといった所だ。これらのワインはアルコール度数、濃度共に濃くはないが、新世界からでもここまで繊細な味わいのワインが現れたのは驚くべきことであると思う。

1:ジャン ルイ シャーヴ: エルミタージュ ルージュ 2010


2:シン クア ノン: ファイブシューター シラー 2010


3: ハーランエステイト: プロプライエタリーレッド 2009


4: ブルーノジャコーザ: バルバレスコ アルベルサンティ サントステファノ 2009
5: オーベール: UV-SLヴィンヤード 2010
6: ペンフォールズ: グランジ 1990
7: マーカッシン: ブルースライドリッジ ヴィンヤード1999
8: ドメーヌ デュ ペゴー: シャトー ヌフ デュ パプ キュヴェ ダ カポ 2007
9: フェレール ボベ: セレクシオエスペシャル
10: シャトー パルメ 2008
11: クリス リングランド: シラーズ 2004
12: エティエンヌ ギガル: コートロティ ムーリーヌ 2009
13: ガヤ: コスタ ルッシ 2006
14: カーリーフラット: ピノノワール マセドンレンジズ 2010
15: クロ ルジャール: ソーミュール シャンピニー レ ポワイヨー 2005




◼︎白総評
白、特にブルゴーニュは去年に増して経験値を多く積む事が出来た。また全ての特級畑(と一部の著名1級畑)を複数の生産者の水平を行うことで、より土地の表現、その醸造方法について、理解を深めることが出来たと思う。併せてブルゴーニュ以外のシャルドネに関しても、その醸造方法、土地を理解し違いを明らかにすることが出来た。
今年最も深く足を踏み込めたのはソーヴィニヨンブラン(セミヨン)とルーサンヌ、マルサンヌ、シュナンブラン。これらはボルドー、ローヌのフランスワインと新世界のワインを通して、その特徴差を実体験する事が出来たと思う。


■白(ブルゴーニュ)
今回の傾向として去年に比べると、多くのバックヴィンテージが含まれている。これは熟成の頂点に到達したシャルドネに出会う機会が多く、またその殆どが素晴らしいものであったからに他ならない。特に上位3位の熟成した特級モンラッシェ、特級ビアンヴニュは今まで飲んだブルゴーニュ白の最高峰と言っても過言ではないと思う。
基本的には今年も前回同様ピュリニー、シャサーニュ、ムルソーがほぼ上位となっている。しかしながら今回は2本のプイィフュイッセが含まれている。勿論上記の3大コート ド ボーヌのシャルドネと比べると品質のバラツキは否めないが、生産者によってはこれらのピュリニー、シャサーニュ、ムルソーに十分に匹敵し、凌駕するワインがある。
特にギュファン エナン、そしてシャトー ド フュイッセのそれはマコネとは思えない程の存在感を持ったシャルドネだったと思う。

1: エティエンヌ ソゼ: モンラッシェ 1994


2: マルキ ド ラギッシュ: モンラッシェ 1983


3: ラモネ: ビアンヴニュ バタールモンラッシェ 1988


4: コント ラフォン: ムルソー プルミエクリュ ジュヌヴリエール 1989
5: ドメーヌ ドーヴネイ: ムルソー ナルヴォー 1990
6: ルフレーヴ: シュヴァリエ モンラッシェ 1989
7: エティエンヌ ソゼ: シュヴァリエ モンラッシェ 2011
8: コシュ デュリ: ムルソー ペリエール 2010
9: ドーヴィサ: シャブリ グランクリュ レ クロ 2011
10: ギュファン エナン: プイィ フュイッセ トリ デ ゾー ド ヴィーニュ 2011
11: ミシェル コラン ドレジェ: シュヴァリエ モンラッシェ 2011
12: ルフレーヴ: ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ レ ピュセル 1990
13: ルフレーヴ: ビアンヴニュ バタール モンラッシェ 2000
14: シャトー ド フュイッセ: プイィ フュイッセ レ ブリュレ 2009
15: ウィリアム フェーブル: シャブリ グランクリュ レ クロ 2011



◼︎白・スパークリング(ブルゴーニュ以外)
前回の上位の多くは新世界のシャルドネだったが、今年は重点的にテイスティングを行ったシャンパーニュ、ロワール、アルザスを多く選んだ。
ロワールであればダグノーとニコラジョリー、アルザスであればトリンパックと、取り立てて新鮮味のある選択ではないが、それぞれリースリング、ソーヴィニヨンブラン、シュナンブランの最高峰を感じさせてくれる傑出した白であった。
シャンパーニュに関してはメゾンのフラッグシップ級が多く入った。これについてはシャンパーニュの見識が広がったことにより、良し悪しをより明確に見分けることが出来るようになった事に起因している。
シャルドネ、ピノノワール、ピノムニエの最高の状態を理解することで、いかにテロワールに即していながら、高い品質を保っているかを見ながら選んだ。
ボルドーに関しては多くの熟成白を飲む機会に恵まれ、熟成セミヨンの特徴をより鮮明に理解することが出来たと思う。また貴腐の熟成ポテンシャルも検証することが出来た。
非常に有意義な一年だったと思う。

1: シャトー ディケム 1940


2: ボランジェ: ヴィエイユヴィーニュ フランセーズ ブラン ド ノワール 2004


3: ビルカール サルモン: グランキュヴェ 1996


4: ラヴィル オー ブリオン 1994
13: クリュッグ: クリュッグ コレクション 1989
5: ディディエ ダグノー: ブラン フュメ ド プイィ ピュールサン 2010
6: ディディエ ダグノーブラン フュメ ド プイィ シレックス 2010
7: トリンパック: クロ サン テューヌ 2006
8: ジャック セロス: リューディ アイ コート ファロン NV
9: オーベール: シャルドネ リッチーヴィンヤード 2011
10:ニコラジョリー: ロッシュオーモワンヌ クロ ド ラ ベルジュリー 2002
11: シャトー リューセック 1959
12: シャプティエ: エルミタージュ レ ロレ 1992
13: ピーターマイケル: ソーヴィニヨンブラン ラプレミディ 2011
14: シャルルエドシック: ブラン ド ミレネール 1995
15: アグラパール エ フィス: ブラン ド ブラン ミネラル グランクリュ エクストラブリュット 2005



◼︎総評
赤白共に去年同様ブルゴーニュを中心としながら、赤であればローヌ、スペイン、ニューワールドを、白であればロワール、アルザス、ニューワールドを深掘り出来たと思う。
また前年は地域差を重点的に比較してきたが、今年はより栽培技術、醸造技術か味わいにどのような影響を与えるのかを検証し、またヴィンテージ(良年と平凡な年)ごとの生産者の作風、対応方法にも迫ることが出来た。
結果として、どんな年であれ、各テロワールを表現する方法は醸造に肝があり、生産者のポートフォリオの中には明確に差異が存在していた。ゆえに生産者のスタイルを抜きにしてテロワールを論じる事は不可能であり、生産者の醸造方法がどのようにテロワールを再現していくのか、というのを根底においた上で語られるものであると思った。
来年はヴィンテージに関しては温度、降雨量および収穫時期、醸造に関してはピジャージュ、ルモンタージュの回数、栽培については収量制限と古木の凝縮度の違いなど、よりそれぞれの要素にミクロに迫っていきたいと思う。
そしてそれらの結果を可能な限り、このブログで書いて行きたい。
エリアに関しては赤はボルドーのサンテミリオン、ポムロール。ジュラサヴォワ、アルゼンチンを、白は引き続きロワール、アルザスの他に新世界を検証したいとは思います。
余裕があれば物流に関しても迫れたらと。


以上2013年に総評でした。
皆様、今年も一年間、ありがとうございました。来年もひとりぼっちたちのテイスティング勉強会をよろしくお願いいたします。



最後にアグラパール エ フィスのミネラルのテイスティングレポートで締めたいと思います。

アグラパール エ フィスは1894年にアヴィズに設立されたレコルタン マニピュラン。現当主はパスカル アグラパール。
若手生産者、新進気鋭のRMが重視するテロワールの表現。アグラパールも例に漏れず、畑仕事を最重視し、醸造には極力手を加えない。アヴィズ、オワリィ、オジェ、クラマン。コート・デ・ブランの特級4ヶ村を含む10haを所有し、その武道の平均樹齢は約40年。馬を用いた耕作やこまめな摘房を行う事で、潜在糖度の高い武道が出来上がります。
収穫した葡萄は天然酵母による発酵を行い、25%木製樽で発酵、醸造を行う。リザーブワインの保管も木製樽を使用。澱との長い接触により複雑な酸化のニュアンスが生まれます。
今回のミネラルは特級のアヴィズ、クラマンの葡萄を使用し
36ヶ月の瓶熟成の後出荷されます。ドサージュは5g/l。

生産者: アグラパール エ フィス
銘柄: ブラン ド ブラン ミネラル エクストラブリュット グランクリュ 2005
品種: シャルドネ100%9

11000円、WA93pt(2004)
外観は中庸なストローイエローで粘性は高く、泡も溌剌と立ち上っている。
驚嘆に値する凄まじいブラン ド ブラン。
NMのフラッグシップ級のブラン ド ブランに匹敵する味わいや複雑さ。
その名の通り石を砕いた様なミネラル感があるが、シャープさや硬質さは無く、どちらかというとリッチでありながら繊細な印象を感じさせる。
ミネラル感と共に感じられるのは、軽くローストした樽の香り、果実味やマロラクティック発酵の要素。さながらブリオッシュや焼き栗、モカを思わせるバターや甘露なシロップ、カシューナッツの様な風味が主軸となり、ハチミツや白トリュフ、そしてカリンやリンゴの様な果実味が感じられる。フレッシュハーブやリコリスなどの要素も。ボディや旨味成分はピノノワールを使用したキュヴェと比べると控えめ。より繊細でリッチなスタイル。
特にその違いは口当たりに顕著で、噛むような肉厚さはないが、シャルドネらしいきめ細やかなフレッシュさ、エクストラブリュットならではのエッジの効いた酸味、豊かなナッツやフレッシュハーブの風味が口内に広がる。余韻も長く、卓抜したブラン ド ブラン。


年末らしい良いシャンパーニュで締められました。では良いお年をお過ごしください。
また2014年にお会いいたしましょう。







2012ワイン総括(白)

こんばんわ。
2012年総括、白です。

■白総評
白同様、ブルゴーニュにおいては昨年と比較して、土壌、日照、ヴィンテージを幾つかの水平垂直を経て学ぶ事が出来た。また、その他の地域に関しては、赤に対してやや経験値が劣った各品種間の差をより理解する事が出来たと思う。

■ブルゴーニュ白
順位付の基準は概ね赤と同様としているが、より白においては好みを優先させている。従って必ずしも「上位ほど偉大なワインである」という訳では無い。
ブルゴーニュ白においては、やはりコート ド ボーヌより産出されるシャルドネが上位となった。テール ブランシュ、及びモンリュイザンなどのニュイの白一級、メルキュレなどのシャロネーズも素晴らしかったが、今回はいずれもムルソー、シャサーニュ、ピュリニーに比肩する白は無かった。
なお前提として私個人としてムルソー贔屓という事をご理解ください。

1.ムルソー 1995(コシュ デュリ)
2.ムルソー プルミエクリュ ペリエール 2009(ルーロ)
3.シュヴァリエ モンラッシェ グランクリュ 2010(ラモネ)
4.バタール モンラッシェ グランクリュ 2010(ルフレーヴ)
5.ムルソー プルミエクリュ シャルム 2008(コントラフォン)
6.ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ シャンガン 2008(ドミニク ラフォン)
7.ムルソー クロ ド ラ バール 2009(コントラフォン)
8.ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ ラ ピュセル 2010(ルフレーヴ)
9.ムルソー プルミエクリュ クロ ド ラ ペリエール 2010(アルベール グリヴォー)
10.バタール モンラッシェ ポール ペルノ 2010(ポール ペルノ)

まず最上位としたのはコシュデュリの村名ムルソー。一級ではないし、ピュリニーやシャサーニュの特級ではない。
まず、村名のイメージと圧倒的に乖離した複雑さ、果実味である事、そして熟成感がバランスよく編み込まれていた事を評価したい。価格帯も村名レベルでは無いのだが、驚きと喜びに満ちた体験という意味でコシュデュリのムルソーを最上位に据えた。
次にルーロのムルソーペリエール。ムルソーとしての特徴は残しつつ強烈なミネラル感を包含し、非常に引き締まった清涼感のある印象のワイン。豊満なシュヴァリエモンラッシェと言ってもいいほど要素は充実している。
また序列3位に付けたラモネのシュヴァリエモンラッシェは更にピュリニーの特徴をすべて先鋭化させた様な作りでこちらも恐るべきミネラル感を持ったワイン。冷ややかで引き締まった強固な体躯を持ったワイン。
この2本は圧倒的にミネラル感が強く、そのミネラル感に負けないくらい、ペリエールであればオイリーさやリッチさが、シュヴァリエであれば白い花や果実味が溢れている。
ともすれば強烈なミネラル感によって閉じこもってしまいそうな香りを、卓抜したそれらの要素で均衡を保っている様な印象。そして全体的に強固で複雑なニュアンスと膨大なエネルギーを感じさせる味わいなっている。これらのことからこの2本を2位3位に選出した。

次に序列4位から8位まではルフレーヴとラフォンファミリー。
ルフレーヴだと特級バタールが最上位となり、一級ピュセルが続く。
ラフォンは、本丸コントラフォンの一級シャルム、次いでドミニクの個人ドメーヌの一級シャンガン、村名クロ ド ラ バールが続く。
ルフレーヴもラフォンも当然ながら、そのワイン作りに一本筋が通った作りをしている。
その中で卓抜したワインは数多く見られたが、特にこの5本はいずれも素晴らしく甲乙を付け難い品質だったと思う
ルフレーヴはブルゴーニュにおけるシャルドネの手本となるような、樽を抑えた透明感と凝縮した果実味を味わえるスタイルを、ラフォンはリッチで濃密感のあるスタイルを貫いていた。(ドミニクのシャンガンのピュリニーらしい清涼感やミネラルの硬質さがあるもの、どこかムルソーを感じさせるリッチで濃密な味わいだったと思う)。
これらスタイルは生産者の個性そのものだが、追従する生産者が多い為、飛び道具的な面白さは全く無かった。しかし、卓抜した品質と官能的な味わいは無二のものであり、上位3位にと全く遜色のないものだと思う。飛び道具的な個性、そして感動の瞬発力を反映せた結果、4位以下とした。二度言うが、品質としては3位以上と全く遜色はない。シャルムやバタールは品質だけで言うなら2位3位でもいいくらい。

最後の2本は完全に好みで選んでいる。ボリューム感とムルソーとしては強固なミネラルを持つクロ ド ラ ペリエール、酸味を感じるタッチから時間をおくと急激に甘さを放出するポールペルノのバタールモンラッシェだ。クロ ド ラ ペリエールのミネラル感はペリエール同様アペラシオンの個性に所以するものなのか。流石にルーロのペリエールと比較すると、やや凝縮感に欠ける部分はあるものの、非常に魅力的なミネラル重視のムルソー。いわゆるリッチでボリューミーなムルソー一本筋を立てた様な素晴らしさ。
ポールペルノは本当に好みで抜栓直後のドライさから、本当に一変して甘やかに変化して行く抑揚がいいですね。
なお今回アリゴテの可能性を見たポンソのモンリュイザン、強固でありながら甘露なボノーのコルドンシャルルマーニュ2010、可能性を感じさせたパトリックジャヴィリエのムルソーは選外としたが、これらも非常に素晴らしいブルゴーニュだったと思う。



■白(ブルゴーニュ以外)
やはり出来の良いシャルドネが好きなのか、概ね上位は新世界のシャルドネが占めるが、セミヨン、ヴィオニエ、ルーサンヌ、マルサンヌ、ソーヴィニヨンブラン、リースリング、ピノグリなど、様々な品種において偉大な白を発見することが出来た。

1.シャトーディケム 2006
2.キスラー パーメリーヒル ストーンフラットヴィンヤード 2009(キスラー)
3.コングスガード ザ ジャッジ シャルドネ 2009(コングスガード ワイナリー)
4.エルミタージュ エクス ヴォト ブラン 2009(エティエンヌ ギガル)
5.プイィフュメ ド プイィ シレックス 2008(ディディエ ダグノー)
6.コンドリュー ラ ドリアンヌ 2010(エティエンヌ ギガル)
7.エルミタージュ ブラン 2009(ジャン ルイ シャーヴ)
8.マンブール アルザス グランクリュ 2009(マルセル ダイス)
9.リースリング シンガーリーデル トロッケン ベーレン アウスレーゼ 2009(ヒルツベルガー)
10.ラ クラルテ オーブリオン 2009

・ボルドー
ディケムは圧倒的でした。
甘口で粘性は高く、複雑な芳香を放つのに、ベタついた所が全く無い。文句無しのトップ。他の辛口と単純比較は出来ないが、それを差し置いても受けた感動を考えると序列一位に相応しい。
ラクルテは非常にシャルドネにタッチが近い、それでいてやや清涼感を感じさせる濃厚だが非常によく出来たソーヴィニヨンブラン、セミヨン。それがボルドーで産出されたものであるという事に感動を覚えた。
なおいわゆるアンドゥルトゥメールの様なソーヴィニヨンブラン主体のワインからは選出すべきものは無かった。

・新世界
キスラー、コングスガードのザ ジャッジ共に本当に素晴らしいシャルドネでした。
キスラーはモンラッシェを、コングスガードはシャンパーニュの最良のブラン ド ブランやムルソーペリエールを想起させる凄まじい「新世界の」シャルドネ。価格も高いが、既にフランスのコート ドールのシャルドネに肉薄している。タダのコピーでも十二分に奇跡的だが、そこに新世界のキャッチーさやボリューム感は確かに存在する。潜在能力では無く、単純に現時点での素晴らしさを評価したい。

・ローヌ
正反対の作りながら北部の白のブルゴーニュにも劣らぬ卓抜した個性を持ったギガル、シャーヴのエルミタージュ、コンドリュー。「ローヌとは(こういうものだ)」という問いに答えられる様な画一的な作りでは無く、生産者の個性に答える事の出来るアペラシオンと品種の多様性に心底感心した。生産者が己が個性を存分に発揮している。
コンドリューはソーヴィニヨンブラン的であり、かつ複雑さと骨格を併せ持ったワインだと思うし、エルミタージュの2種に至っては片やシャルドネ的な味わい片やゲヴェルツトラミネール的な味わいと多様性に富んでいる。アッセンブラージュはほぼ変わらないのにここまで素直に味わいに変化が現れるのは驚きだ。

・ロワール、アルザス、オーストリア
いずれも個性としては異なるが、非常に偉大な3本だと思う。
ロワールのプイィフュメは元々好きなアペラシオン。シレックスはその魅力である清涼感のあるフルーティな果実味とミネラル感を極限まで突き詰めている。特にそのミネラル感たるやピュリニーやコルトンシャルルマーニュを優に凌駕する硬質さ。
そしてマンブールはピノ4種類の枠にとらわれないアッセンブラージュ、その結果シャルドネを想起させるボディ、そして貴腐やTBA(トロッケンベーレンアウスレーゼ)の様な蕩ける甘露な香りを得た異形で偉大なワイン。そのスタイル、個性は既存のアルザスの枠を大きく飛び越える。
シンガーリーデルTBAはダージリンや桃、アプリコットなどの酸味や旨味をフィネスとともに残した鮮烈な作りの甘口ワイン。
いずれも素晴らしく個性に溢れていた。基準にはならないだろうが偉大な3本である事は間違いない為、選出した。


今回はブルゴーニュのシャルドネの素晴らしさを再確認すると共に、その他の地域の白にも、その多様性に非常に魅力を感じている。
その差異を表すのは大きな所言えば生産者、品種、日照条件であるが、テロワールなどの微細な違いも今後迫って行けたらいいなぁ、と思います。

2012ワイン総括(赤)

こんばんわ。
いよいよ年末ですね。

ワインブログらしく一年のワインのまとめなぞしようかと思います。
前後編の2回で。よろしければお付き合いください。


■赤総評
品種毎の個性を学んでいた昨年と比較して、ブルゴーニュにおいてはより土壌と気候を、他の地域では日照条件の差異、ヴィンテージの差異を幾つかのバーチカル、ホリゾンタルを経て体系的に学ぶ事が出来た。
来年はロワール、アルザス、ジュラサヴォワ、イタリア、ドイツ、新世界を重点的に利いていきたい。


■ブルゴーニュ赤
幾つかのパターンに沿って順位付けを行った。「樽香タイプ」「果実味タイプ」「テロワールを再現しているか」の3点に基づいている。近年、樽香=悪、強い抽出=悪という風潮がある。しかしながら高評価を受けている生産者に強い抽出(ピエールダモワやデュガピィ)や強い樽香(クロードデュガやリジェベレール)を好む生産者が存在する事を意識しなければならない。ブルゴーニュの本懐は画一的ではなく多様性と個性とその絶妙なバランスにあると強く感じた一年だった。

1.シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ クラ 2010(ジョルジュ ルーミエ)
2.リシュブール グランクリュ2008(ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ)
3.エシェゾー グランクリュ2010(リジェ ベレール)
4.シャルム シャンベルタン グランクリュ 2009(クロード デュガ)
5.ヴォルネイ プルミエクリュ サントノ ディ ミリュー 2009(コントラフォン)
6.ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ レ コルヴォー 2006(ドメーヌ バシュレ)
7.ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ クロ サン ジャック 2009(アルマンルソー)
8.シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ ザムルーズ 2010(ロベール グロフィエ)
9.ラ グラン リュ グランクリュ2006(フランソワラマルシュ)
10.ミュジニー グランクリュ 2009(ジャック フレデリック ミニュエ)

以上を踏まえた上で個人的な所感としてはルーミエのクラ、そしてDRCのリシュブールは群を抜いていた。ルーミエは高騰しているだけのレアな生産者だろうという認識だったが、狂おしい程の中毒性と瑞々しい果実味と複雑性を包含した一級クラだった、DRCのサンヴィヴァンクラスと個人的には感じている。それがたかが(といっては失礼だが)ミュジニーやアムルーズ、ボンヌマールですら無いというのが最も驚愕すべき点だ。
よってポテンシャルや味わいが優れているDRCリシュブールより上位の序列を付けた。ルーミエは果実味を活かしたワイン造りを行っているが、まさにその上位互換がリシュブールといっていい。もちろん差異はあるがベクトルは同じ。ただ包含する要素がこちらの方が多く、複雑であると。ラフォンの赤最上級ワイン、サントノ ディ ミリュー、グロフィエのアムルーズ、ラマルシュのグランリュも同様の方向性だが、こちらは凝縮感や複雑さで序列を付けた。

次に序列的には3位、4位に付けているリジェベレール、クロードデュガは樽香が強いタイプに分類されるが、いずれも樽から放たれる強烈なインセンスに実体を持たせる様な果実味の凝縮感を包含している。よって強烈な樽があったとしてもバランスが崩れている印象は全く無い、その上で各々の生産者はテロワールを再現している。リジェベレールはエシェゾーとしては強烈な樽香を放つが、伸びやかな果実味と華やかな香りはエシェゾーそのもの。いわゆる強いワインとして評価したい。

ルソーのクロ サン ジャック、ミニュエのミュジニーは丁度この中間に位置するタイプで、奇跡的な程の樽と果実味のバランスが取れている。特にクロ サン ジャックはジュヴレシャンベルタンの強い体躯を樽に寄らず、色からは想起出来ない凝縮感のある果実味と新樽100%で上手く作り出している。ミニュエのミュジニーも同様だがこちらも土壌から想起されるミネラル感を良く表現できている。
バシュレのコルヴォーはジュヴレシャンベルタンにしてシャンボールミュジニー南側並みのミネラル感を持っていた。個性的でありながら芳香の魅力は群を抜いていた。これは卓抜さや完成度ではなく個人的な好みで選んでいる。

なおフーリエのクロ サン ジャックは今回の果実味枠がいずれも突出しすぎていた為、ヴォギュエのミュジニーVVはミネラル感だけが突出しすぎていた上に閉じていた為、選外とした。




■赤(ブルゴーニュ以外)
同一のアペラシオンにおいても生産者によって正反対のキャラクターが生まれる事がある事を強く感じることが出来た一年だった。

1.ソリ サン ロレンツォ 2003(ガヤ)
2.シャトー レオヴィルラスカーズ 1998
3.スペルス 2007(ガヤ)
4.シャトーマルゴー 2007
5.コートロティ ラ トゥルク 2008(エティエンヌ ギガル)
6.シャトー ラ コンセイヤント 2006
7.バルバレスコ アジリ リゼルヴァ 2007(ブルーノ ジャコーザ)
8.シャトー ラトゥール 2006
9.シャトー ヌフ デュ パブ 2003(アンリ ボノー)
10.ヒルサイドセレクト スタッグスリープディストラクト 2007(シェーファー)

・イタリア
ブルーノジャコーザ、ガヤの単一畑は、ネッビオーロの本当の美しさを教えてくれた。スタンダードなバローロ、バルバレスコと比較すると複雑さや芳香の力が各々ベクトルは違えど、いずれも群を抜いている。ネッビオーロの在り方を問うような作りの3本。また選外となるがしなやかでエレガントなコスタルッシも高いポテンシャルとして期待したい。

・ボルドー
ここでは個性と好みを反映して順位付けを行った。
卓抜した古酒が放つ真のボルドーの姿と言うべきレオヴィルラスカーズの甘露さは非常に本当に素晴らしかった。古酒のレベルでいうなら5大シャトーにも比肩するだろう。
またコンセイヤントに関しては実態、本質はポムロールでありながら、そのアペラシオンから想像出来ないメドックに通じるエレガンスを併せ持った稀有なタイプ、こちらは他を寄せ付けない個性を感じた。ペトリュス及びラフルールは素晴らしいワインだったが、好みの問題で選外とした。
マルゴー、ラトゥールに関しては、流石と言わざるを得ない、説明不要に卓抜している。

・ローヌ
暴力的なまでに鮮烈で緻密なエネルギーを包含したギガルのトゥルク、そして粗野なイメージのあるヌフにおいて生産者の性格と真反対の柔らかさ、エレガンスを強く押し出したアンリボノーのヌフも極めて衝撃的だった。共にローヌという出自でありながらある種正反対のキャラクターを生み出すこの生産者のワインにローヌの懐の深さを知った。白も同様だが後述する。

・新世界
残念ながら琴線に触れるワインは少なかったが、全体的にカッチリと纏まった非常に高品質なワインが多い印象。
故に個性という意味でフランス準拠で大きく抜きん出たものは少なく。その中でも新世界の個性を遺憾無く表現していたヒルサイドセレクトは素晴らしいカベルネソーヴィニヨンだったと思う。


白に続く。

本気のブルと合わせる、生ハム3種デギュスタシオン


こんばんわ。
さて、今日はワインで書くべきネタもないので、前から備蓄していた生ハムを3つ開けちゃいます。

ちなみに相方のお酒は、一昨日の晩の残りのジョルジュリニエのクロ サン ドニ グランクリュ。

2日経って、やっとクロサンドニが本気を出してきた。これが僕の知っているバーガンディー。
猛烈に香るブルーベリーとチェリー、シベットの香り。なめし革や血の筋など動物的な香り。素晴らしい。
これが本来のクロ サン ドニのポテンシャルか。一日も待たせるなんて人の悪いワインだ。今の感じだと気難しいタイプのジュヴレシャンベルタンに近いと思う。

さて生ハムは次の3つ。
ハモン デ テルエル、ハモン イベリコ セボ 24ヶ月熟成、ハモン イベリコ ベジョータ 32ヶ月熟成。
贅沢というか、何かを捨てないと出来ない気前の良さです。たかだか生ハムで4000円。概ねベジョータの50g 1900円が効いてるんですがね。
ワインばかりやるのも何なのでツマミもやればマンネリ打破できるかも...というちょっと打算的なエントリーです。
いつもはこんな高級なものは食わずに、大抵ワインだけかナッツかバケットです。チーズも高いので基本的には買いません。嫁のメシでお腹いっぱいにしてから酒を飲むのが俺のスタイル。


銘柄: ハモン デ テルエル

価格は75gで700円くらい。
スペイン アラゴン州テルエル地方の三元交配豚のハモンセラーノ。白豚。
やや乾いた硬めの食感。脂身は少ない。強烈な旨味成分、アミノ酸の塊。
いわゆる生ハムと比べると梅っぽいニュアンスがありアミノ酸の深みを感じる。しかしながらちょっと過剰に塩辛い味わいではあると思う。
プロシュートほどフレッシュではなく、適度にカラスミの様な味わい。
クロ サン ドニとの相性は抜群。舌が狂いそうになるくらいの旨味の爆発。


銘柄: ハモン イベリコ セボ 24ヶ月熟成

75g 1200円くらい。
ドングリを一度も食べなかったスペイン産 黒豚イベリア種の生ハム。
やや柔らかめの食感。よくある生ハムよりはすんなり千切れる程度の柔らかさ。脂身の割合は多め。
特筆すべきはトロットロの蕩けるような脂身で穀物やナッツ類の脂身の様な香ばしさが漂う。
凝縮した旨味成分。塩みは若干あるがデルエルほどではない。やや脂っぽさを感じる。
こちらもクロ サン ドニとの相性は抜群。でも実は濃厚な白ワインとも会いそうだ。ナッツの風味がマリアージュしそう。


銘柄: ハモン イベリコ ベジョータ
32ヶ月熟成

50g 1900円。
ドングリのみで飼育した最高級のスペイン産 黒豚イベリア種の生ハム。牛肉のような濃い赤色ときめ細かな脂肪が特徴。
セボに輪をかけてトロトロになった脂身、より明確になったナッツや穀物の味わいを感じさせる脂身。複雑味。ともすれば核種類のフルーティーさまで感じる。華やか。梅のような酸味と旨味の凝縮感。塩っぽさは落ち着いてきた。
やや硬めの赤み部分に対して脂身はほろほろと崩れるほど柔らかい。

クロサンドニとの相性も最高。
それこそ高級な牛肉を食っている様な陶酔感がある。ただし、当然ながら脂は強いのでそんなに多くは食べることは出来ない。


いや、結構胃に来ますね...
ハモンイベリコベジョータは最高なんだけど、かなり脂っぽいので、実際に軽めのツマミにするならテルエルくらいでいいと思います。塩辛さも丁度いい。ただしボディの強いワインにはハモンイベリコを。
今回はスーパーで買ったパック品ですが、実際スペインバルなどでハモンイベリコを頼むとこんなんが出てきます。


切ったもの。

綺麗な赤みとサシですね。
こちらはやや硬く、刺身を食べてる様な感じです。

結構生ハムは奥深くて楽しいです。
プロシュートをつまむのもよし、コッパにかぶりつくのもよし。
楽しいワインのお友達です。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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