【ローヌ】南仏マイナーアぺラシオン古酒2種

こんにちは、HKOです。
転職活動で忙しく、大分更新が滞っておりました。
申し訳ございません。

では、久々のワインのレポートです。
今回は南仏、バンドールと南部ローヌです。


【データ】
ドメーヌ タンピエは、バンドールに1880年には設立されたドメーヌ。バンドールにおけるスター生産者。“ミグア”,“トゥルティーヌ”,“カバッソウ”という3つの単一クリュを別々に醸造、生産している。
現在はドメーヌ オットをはじめとし、10年近く南仏を経験したダニエル・ラヴィエが責任者を務めている。
ペイロー兄弟が栽培に関わって以降は、化学肥料と除草剤の完全廃止,機械による耕耘と除草,リュット・レゾネ,台木の選別など・・・,限りなく有機栽培に近いブドウ栽培を実践し,ワインに自然なテロワールが反映するように努め、90年代中期からはバイオダイナミック農法の手法も導入している。
今回は単一畑のトゥルティーヌ。ムールヴェードル80%を中心にサンソーとグルナッシュをブレンド。平均樹齢40年。
ブドウはすべて手摘みで収穫され,選果台を使って傷んだブドウや未成熟なブドウはすべて取り除かれる。完全に除梗し,野生酵母のみを用いて発酵を行う。発酵は温度管理機能付きのステンレス・タンクとセメント・タンクで15-21日かけて行われ,その後,フランス産オークの樽(容量25-75ヘクトリットルまで様々な容量の樽を使用)に移し,マロラクティック発酵と熟成を行う。熟成期間は18-20ヶ月。無清澄・無濾過で瓶詰め。
ラ・トゥルティーヌ”は,カストゥレ/Castelletのコミューンに位置する栽培面積6.5ヘクタールのクリマ。平均樹齢40年。標高170メートル。約1億年前のサントニアン期の粘土石灰質土壌。

ドメーヌ ラ スマドはコート デュ ローヌ ラストーに拠点を置く生産者。現当主はアンドレ ロメロ。コンサルタントはステファン ドゥルノンクール(カノン ラ ガフィリエール、モンドット)。 ラストーを中心に醸造しています。
栽培は1990年頃から、化学的な肥料、除草剤、殺虫剤などは不使用。肥料は、牛馬の糞と葡萄の皮を混ぜたコンポストを2年がかりで造っています。畑を、60cmスコップで掘り返し、土を柔らかくして、根が伸びるようにしています。
ピジャージュを短く行い過度の抽出は抑え、ステンレス製円錐形タンクで醸造、バリックを使わず、大樽(600、800hl)のみ使用。ミクロビュラージュ、シュールリー。赤ワインは2度冬を越し、4月に瓶詰め。フリーランジュースのみ使用。通常全てのワインにフィルター。




【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ タンピエ
銘柄: バンドール キュヴェ ラ トゥルティーヌ 1995
品種: ムールヴェードル 75%、グルナッシュ16%、サンソー8%、カリニャン1%

外観は赤みの強いガーネット、粘性は中庸。
熟成香が主体だが果実味もとても際立っている。
キノコ、腐葉土、松ヤニ。そして獣香、牛脂などの要素。
ブラックベリーやダークチェリーのコンフィチュール、生肉や出汁の風味が際立っている。旨味と甘味のミックス。
すみれのドライフラワー、クローヴなど。焦げたゴムなど。
酸味は比較的強くシャープ。タンニンも比較的強めに残る。旨味と塩気、血液や梅しばの様な余韻を感じられる。


生産者:ドメーヌ ラ スマド
銘柄: ラストー 1998
品種: グルナッシュ80%、シラー10%、ムールヴェードル10%

外観は赤みの強いガーネット、粘性は中庸。
熟成の酸化香と若々しい果実味が同居する。
アルコール感が強く、かつダイナミックな香りな表出。
強烈な血液や鉄分などのギュッと引き締まったニュアンス。焼いたゴム、イチジクやプルーンの様な果実味、トマト。酵母的なトースト香、落ち葉などのニュアンス。
燻製肉の様な旨味があり、ほのかにミルクの様な風味。
徐々に上白糖の香りが感じられる。
タンニンは比較的強く、酸味も際立っている。
藁やイチジク、血液の様な余韻がある。レアな牛肉と合いそう。



【所感】
前者はムールヴェードル主体、後者はグルナッシュ主体です。
共に南仏を象徴する品種、しかも貴重な熟成バンドールとラストーです。
まずバンドールから。これが南仏品種としては非常に品のある熟成をしている。方向性としては北部ローヌのかなり熟成が進んだタイプによく似ています。
ピノノワール系のキノコや腐葉土を想起させるタイプですね。
繊細で複雑な熟成香があるんですが、骨子は南仏的というか、黒系果実の砂糖漬けを思わせる果実味がはっきりと感じられる。
出汁や生肉など野性的なニュアンスもあります。液体的には淡い感じがしますが、果実味がちゃんとあり、極めて品良く熟成している様な気がします。美味いです。

次はラストー。
1998とかなり熟成していますが、液体はかなり元気です。
アルコール感はしっかりとあり、ダイナミックな果実味があります。濃くて厚いタッチ。いかにもローヌを感じさせる作りとなっている。若々しい香りの上に熟成香か乗っている感じ。
故に樽香や抽出のニュアンスもはっきりとあり、かつ野性的なニュアンスも現れ始めているといった感じ。
そんなに高いワインではないのですか、なかなか熟成ポテンシャルが高いですね。
血の風味が結構あるので、牛肉のタルタルとかと好相性って感じ。








Sence(センス:日本橋)


【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
お久しぶりです、本日はマンダリンオリエンタルのセンスに行ってまいりました。
以前から気になっていましたが、なんだかんだで土日は全然予約が取れず、平日たまたま入れたので行ってまいりました。



センスはミシュランガイド2017 東京版で*1を獲得した中華レストラン。シェフは入れ替えありますが、星を落とした、という話は全く聞きません。
それだけクオリティが高いのではないかと。

土日の飲茶ビュッフェが有名ですが、本日は平日の点心コースです。

ドリンクは紹興酒を頂きます。


銘柄: 蘭亭 陳五年

非常に強いエイジングをしたジュラワインの酸化的なニュアンスが感じられる。
もち米などの穀物的な要素に醤油やナッツの風味が感じられる。酸化的な強い塩気。アモンティリャード的でもある。複雑かつ強い香り。木材の香りはない。
いわゆるアジアンスパイスを思わせる口当たりで、日本酒のような甘やかさは皆無、強い塩気と旨味の塊とほのかに生乳的な要素がある。


◾︎点心シェフ特製蒸し点心三種


・野菜の蒸し餃子(★★★)
様々な香味野菜の餡が含まれている。椎茸、キノコ、キュウリなど。少し青草のような風味がある。ケールかな。こちらも食感のコントラストが素晴らしい。

・鮑の焼売(★★★)
キノコを思わせる鮑のぷりぷりとした食感とジューシーな豚肉の脂と甘み。ニンニクの要素が素晴らしい。とにかく豚肉の存在感があってギュウギュウに詰まっている感じがする。

・海老と蟹の焼売(★★)
華やかなルックスの焼売。
ナッツのような風味とぷりぷりの海老の食感、蟹の旨味が感じられる。ふわふわで食感とのコントラストが素晴らしい。



◾︎小龍包(★★★)

中のスープの油分とエキスが非常に旨味豊かかつ甘露。
豚肉自体も詰まっていて噛み締めるとエキスが溢れ出す。



◾︎鱈場蟹と干し貝柱入り翡翠スープ(★★)


ほうれん草を使った翡翠スープ。
卵とほうれん草、出汁を使った滋味溢れる餡掛けスープ。
ただ貝柱と蟹の身を口に含むと魚介の磯風味が強く広がっていく。

通じて紹興酒とのペアリングは素晴らしかった。



◾︎揚げ点心三種盛り合わせ


・鴨肉のタロ芋コロッケ(★★★)

ふわふわに網状に揚げたタロ芋コロッケ。
皮はワタのような空気を含んだ食感。その中には強めに外皮があり、中は餡で満ちている木の実、鴨肉、香味野菜など。サクサクとした食感と共にオリエンタルスパイスの風味が溢れる。

・天使海老揚げトースト(★★)

ぷりぷりとした天使海老に香ばしいトースト香。
下は魚肉だろうか?甘いチリソースともベストマッチングと言える。ロースト香とボリューム感のあるカリカリ食感を持ったエビチリ的な風合い。

・大根餅の香り焼き(★★)

大根のフレッシュさと海老の磯香りが溢れる。
しっとりとした大根の煮物を固めて焼いたイメージ。豚肉が旨味を付加。芋のようにふっくらとしながら大根のテクスチャを失っていない。適度な塩気も大根を生かしている。



◾︎もち豚叉焼饅頭(★★★)


ふっくらふわふわとした柔らかい皮の中には甘い餡。
餅豚と五香粉の風味。非常に濃厚で甘いソース。
ただし豚肉のエキスと調和しており、非常に力強い味わいとなっている。甘さでいうとスイーツ並み?



◾︎鶏肉と叉焼 鴨の塩卵入り蓮の葉包みちまき(★★★)


蓮の葉の香りをまとったちまき。モチモチのもち米の中に甘辛いソースで和えた鶏肉と叉焼。塩卵は卵黄感が強く、かなり濃厚。そもそももち米のでんぷんが甘いから、この甘辛のバランスは良い。



◾︎豆腐花 ジンジャーシロップ(★)


豆腐プリンとジンジャーシロップ。いやこれ豆腐だ!
生乳分期待してたけど完全に豆腐だこれー!
確かにジンジャーシロップと砂糖で甘くはなるが...
豆腐としては美味い。


◾︎香港小菓子(★)


パイナップルケーキ
クコの実と柑橘のゼリー


意外と点心のみだと、ちょっと物足りなさを感じますね...
一品一品は美味しいんですが、少しつまむ程度というか、こう、ガッツリ頂くのであれば別のコースの方が良いのかもしれません。



住所: 〒 103-8328 中央区日本橋室町2-1-1 マンダリン オリエンタル 東京37F
店名: Sence(センス)
電話番号: 0120-806-823 (レストラン総合予約 / 9:00~21:00)
営業時間:
ランチ 11:30~14:30(平日)
飲茶 11:00~15:00(土日祝)
ディナー 17:30~22:00

金色不如帰(こんじきほととぎす:幡ヶ谷)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は幡ヶ谷にある金色不如帰(こんじきほととぎす)です。
はまぐりラーメンでミシュランのピブグルマンを取得したお店ですね。
ただ今日は「中華そば 金色不如帰 覇」の日だったらしく、残念ながら看板のはまぐり出汁のラーメンはいただけませんでした...
残念といえば残念なんですが、本日限定の味噌も相当良かったです。


◾︎牛肉味噌 牛肉盛り(★★★+)


コッテリ濃すぎない、品のある味噌ラーメンです。
香りは味噌の香りが強いんですが、スープ自体はものすごい牛肉のエキスが出ていて、旨味と甘みと牛肉独特の風味を強く感じます。出汁の方が強いから品があるように感じるんだろうか。食後の重さはほとんど感じないですね。
トッピングは甘く煮込まれた牛すじ、そして脂が甘くスパイシーな細切れ肉、白菜、コーン、あとこれ、角切り状のジャガイモはジャーマンポテトだろうか。
麺は中太麺で非常にもちもちとしたもの。少し縮れていて、味噌のスープが良く絡みます。
素直にめっちゃうまい。

いやもう、ホントにこの牛肉ラーメンで十分満足したんだけど、今度ははまぐり、食べてみたいですね。
何分遠いので、なかなか行く機会ないですが....


住所: 東京都渋谷区幡ヶ谷2-47-12
店名: 中華そば 金色不如帰 覇
電話番号: 03-3373-4508
営業時間:
金曜日のみ 11:30~15:00(約80食)/18:00~21:00(約50食)
※昼夜共に、材料無くなり次第終了
2017/10/20でclose予定

【ピエモンテ】ロベルト ヴォエルツィオ、単一畑バローロ水平テイスティング #2

こんにちわ、HKOです。
本日もロベルト ヴォエルツィオです。
今回は残りのブルナーテ、トリリオーネ(マグナム)です。


【データ】
ロベルト ヴォエルツィオは1986年にピエモンテ ラ モッラに設立されたワイナリー。近年特に評価が高いワイナリーで近代的な特徴と古典的な特徴双方を併せ持っています。
このワイナリーの大きな特徴は徹底した低収量です。
冬季に5~8芽を残して強剪定、7月中旬に1本の樹当たり5房だけ残して、約50%以上の房が取り除かれます。8月中旬頃きは房の下部をカット。
これによって1ha当たり6,000~8,000本の樹からバローロに使用する葡萄は1本の樹からわずか500~700gに抑えられます。化学肥料や除草剤、殺菌剤、防カビ剤は一切使用しない。セラーでは醸造からボトリングまで基本的にはシンプルに行っています。
発酵は野生酵母のみ。発酵はステンレスタンクで10~25日間かけて実施。マロラクティック発酵で使用するのもステンレスタンクで行います。熟成は1年目はバリックと大樽で、2年目は全て新樽率30%のバリックを使用。その後更に8カ月間ステンレスタンクにおいてから瓶詰め。
今回は3つの単一畑の比較。
ロッケ デッラ ヌンチァータはトリリオーネを見下ろす標高240~385mmに位置する南南東向きの畑。早朝から午後にかけてほぼ一日中ランゲならではの強い日光が降りそそぐ、日照量が豊富な土地。
トリリオーネはロッケ・デッラヌンチャータの下方に位置する小区画の畑。日当たりが良い南に位置し、ロッケ・デッラヌンチャータと同じ石灰質土壌から、エレガントな味わいのバローロが生み出されます。
ブルナーテはラ モッラ村の中でも、最も有名な畑。
標高230~400mの雄大な傾斜に位置しており、石灰質と粘土質の混じった、オレンジ色の重い土壌からなり、ラ・モッラの中のセッラルンガとも呼ばれています。ロベルト・ヴォエルツィオはブルナーテの中でもラ・モッラ村側の標高の高い場所にある畑を所有。
チェレクイオはバローロ村からラ・モッラ村にかけて円形に広がる銘醸畑。




【テイスティングコメント】
生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ ブルナーテ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
開くまでは気難しいが、開くとチェレクイオ以上のバランスの良さを見せる。
開くまではチェレクイオ同様、薔薇の華やかさが主体にはなるが、果実味と溶け込んでいない故、広がる様な華やかさはなく、果実味もより落ち着いている。がどちらかというとポテンシャルは感じるが、まだチェレクイオほど香りが開いていないという感じ。香り自体はとても凝縮感はある。
ただ開き始めた時の鮮明さは素晴らしい。
デッラヌンチァータの果実味主体と違いが、より華やかでピュアな果実味と凝縮感がある。
バランスの良い華やかさと果実味の表出で、瑞々しいブラックベリー、ブルーベリーの香りとともに薔薇やスミレなどの赤い花の香り、そしてトーストやパンの様な酵母の香りがバランスよくおりまざる。華やかさ突出は無くなっていく。シロップやバニラ、土の要素に、クローヴや胡椒のニュアンスが混じる。
こちらもタンニンと酸は充実している。が、MLFの様な乳酸のニュアンスが感じられ、ほのかに柔らかいタッチを感じる。酵母的な風味と引き締まったタンニンがなかなかいい。



生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ トリリオーネ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
カマンベールチーズと濡れた木材やカラメルを思わせる樽香がある。この中においては最も樽のニュアンスが顕著。
ミルクポーションの様なニュアンスもあり、樽やMLFが馴染んでいない印象かある。
それと同時に薔薇の様な華やかさと甘やかなブラックベリーなどのジャム、青臭さはさほどなくシロップの様な甘やかさがらある。酵母的な要素は共通。ほのかな塩気もある。この中では最も柔和な印象を受ける。革新的なタイプとも言える。鉄、シナモン、クローヴなどのニュアンスも感じられる。
香りの柔和さとは裏腹に、この中では最もタニックで酸も暴れている。カマンベールと酵母、そして果皮の華やかな余韻が残る。




【所感】
前回に引き続きヴォエルツィオです。
チェレクイオの完成度が際立ちましたが、今回のブルナーテ、トリリオーネはどんな感じなんでしょうか。
ブルナーテはこの中ではジュヴレシャンベルタンに見られるような堅牢なタイプのワインになっています。ポテンシャルはあるが開き始めるまでは、やや気難しいタイプ。
そんな感じで開くまでは抽出の華やかなニュアンスが主体的で果実味は控えめですが、開くと非常に鮮烈で鮮明。
非常にピュアで瑞々しい果実味と凝縮感を感じさせる。
ギュッと引き締まっていて、華やかさはそのままにトースティーな香りやシロップ、バニラなどと香る。
忍耐力はそれなりにいるのですか、しっかりと待てば素晴らしい味わいを楽しめるものとなっています。開いた後はチェレクイオに匹敵していると思います。さすがブルナーテですね。
次はトリリオーネ。ロッケデッラヌンチァータの下部にある畑とのことで、少しボリューム感を感じさせる作りになっています。
そしてこれはマグナムボトルであることが大きく起因しているのですが、樽やマロラクティック発酵のニュアンスがまだ溶け込んでおらず、果実味と分離して存在しています。
ただ香りとしてはポジティブで木材やチーズ、カラメルなどのまろやかな要素が強く感じられる。その奥に薔薇のような華やかさと甘い黒系果実のニュアンスが強めに感じられます。バリック感が前に出ており、バローロボーイズ的な印象を受けます。
香りの滑らかさとは裏腹にネッビオーロの素の強いタンニン、酸があります。
他の畑から見ると大幅に違いがある為、なんとも言えませんが、果実味という意味ではロッケデッラヌンチァータより強めに感じられます。
タンニンの暴れ方や酸の強烈さが顕著で、今美味しく飲めるかと言えば微妙なのですが、香りは良いですし、好きな人は好きかも...とも思います。
結構畑ごとに個性があるのが面白いですね。
ロッケデッラヌンチァータはパオロスカヴィーノでもいただきましたが、少し静かな印象を受ける畑だと感じました。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ ブルナーテ[2009]
価格:25704円(税込、送料別) (2017/10/18時点)






【ピエモンテ】ロベルト ヴォエルツィオ、単一畑バローロ水平テイスティング #1

こんにちは、HKOです。
本日はバローロの名手、ロベルト ヴォエルツィオのバローロ単一畑をレポートします。
全2回。今回はチェレクイオとロッケ デッラヌンチァータです。


【データ】
ロベルト ヴォエルツィオは1986年にピエモンテ ラ モッラに設立されたワイナリー。近年特に評価が高いワイナリーで近代的な特徴と古典的な特徴双方を併せ持っています。
このワイナリーの大きな特徴は徹底した低収量です。
冬季に5~8芽を残して強剪定、7月中旬に1本の樹当たり5房だけ残して、約50%以上の房が取り除かれます。8月中旬頃きは房の下部をカット。
これによって1ha当たり6,000~8,000本の樹からバローロに使用する葡萄は1本の樹からわずか500~700gに抑えられます。化学肥料や除草剤、殺菌剤、防カビ剤は一切使用しない。セラーでは醸造からボトリングまで基本的にはシンプルに行っています。
発酵は野生酵母のみ。発酵はステンレスタンクで10~25日間かけて実施。マロラクティック発酵で使用するのもステンレスタンクで行います。熟成は1年目はバリックと大樽で、2年目は全て新樽率30%のバリックを使用。その後更に8カ月間ステンレスタンクにおいてから瓶詰め。
今回は3つの単一畑の比較。
ロッケ デッラ ヌンチァータはトリリオーネを見下ろす標高240~385mmに位置する南南東向きの畑。早朝から午後にかけてほぼ一日中ランゲならではの強い日光が降りそそぐ、日照量が豊富な土地。
トリリオーネはロッケ・デッラヌンチャータの下方に位置する小区画の畑。日当たりが良い南に位置し、ロッケ・デッラヌンチャータと同じ石灰質土壌から、エレガントな味わいのバローロが生み出されます。
ブルナーテはラ モッラ村の中でも、最も有名な畑。
標高230~400mの雄大な傾斜に位置しており、石灰質と粘土質の混じった、オレンジ色の重い土壌からなり、ラ・モッラの中のセッラルンガとも呼ばれています。ロベルト・ヴォエルツィオはブルナーテの中でもラ・モッラ村側の標高の高い場所にある畑を所有。
チェレクイオはバローロ村からラ・モッラ村にかけて円形に広がる銘醸畑。



【テイスティングコメント】
生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ チェレクイオ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
最も完成度が高い。
果実味のフレッシュさ、抽出の華やかさを感じる作り。
薔薇のような華やかさ、ほのかに薔薇の香りの周辺にある茎のような青さ、これらを軸にして、ブルーベリーやダークチェリーを思わせる瑞々しく凝縮感のある果実味に、上白糖のような甘露さ、そして古典的なバローロにも見られる酵母を思わせる香りがある。ほのかな塩気を帯びている。リキュールや、ほのかに焼いた木、土、ローズマリー、鉄やクローヴのニュアンスが、感じられる。
透明感のある澄んだ質感のワイン。徐々にストロベリーミルク的な側面もあり、果実味と華やかさが広域に伸びていく印象。
タンニンは柔らかく、酸も穏やかで非常にスムーズなタッチ。旨味も強く、塩気もあり、相対的に余韻に甘味を感じさせる。ブルーベリーの様な酸味を帯びた余韻。



生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ ロッケ デッラヌンチァータ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
古典的とも言える。
チェレクイオと比べると薔薇の香りは多少控えめに、より果実味のフレッシュ感、透明感を感じさせるスタイル。(日本のマスカットベリーにも似ている)
エレガントさが前に出ていて、相対的にチェレクイオより線の細い印象を受ける。
ブルーベリーやブラックベリーの瑞々しさとともに、融解した上白糖や青い茎のニュアンスと薔薇の要素が同居する。度々重さと繊細さが入れ替わる。酵母のニュアンスもあるが、この中だと少し控えめ。スパイシー。
黒胡椒、燻製肉、こちらもわずかに樽を感じる。塩気。
ローズマリー、クローヴなどの要素を感じる。
やや酸もありタニックだが、全体的に見ると落ち着いているとは思う。ドライな質感で、タニックかつブルーベリーの皮の様な余韻がある。



【所感】
とても透明感があり、フレッシュな質感を感じるバローロ。
藁や酵母、樽という感じではなく、瑞々しい果実を強く感じるワインとなっています。熟成したヴォエルツィオを何度かいただきましたが、そちらも樽の要素は控えめで、スパイシーかつ黒系の果実、花の香りを感じるものでした。複雑なストラクチャーとなっていますが、そこからの延長線にあるフレッシュさを持っています。極めて華やかで果実の瑞々しさ、茎などの青さを感じさせる、ここの要素は異なりますが、質感はピノノワールに非常に近い形となっています。
その中で、チェレクイオとロッケの違いは何か。
ロッケは比較的華やかさや酵母のニュアンスより果実のフレッシュ感、ほのかな樽香が感じられ、ポートフォリオの中でもやや線が細い印象を受けます。
マスカットベーリーAを思わせる果実味...というのがわかりやすいかもしれない。そしてスパイシーな青いニュアンスも感じられます。エレガントなワインだと思います。
対してチェレクイオは非常に要素要素のバランスがよく取れています。
果実はフレッシュでありながら凝縮感があり、華やかさもそれに合わせて強く、黒系の果実と上白糖、酵母のニュアンスがバランスよく溶け合い球体感を感じさせる。香りのバランスの良さも素晴らしく、かつ酸とタンニンも他のキュヴェと比べると滑らかで余韻に甘さを感じさせる。ロッケも良いのですが、全体的な要素が強く、かつバランス感が良いという意味でチェレクイオがよりレベルが高い印象を受けました(年によって異なるとは思いますが) 樽のニュアンスこそ少ないですが、艶やかでとても良いワインに仕上がっていると思います。



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ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ チェレクイーオ 1998 750ml
価格:32292円(税込、送料別) (2017/10/18時点)



プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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